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サブプライムローン問題とは?(2ページ目)

サブプライムローン問題とは一体なんだったのでしょうか? 米国経済が混迷を続ける今、もう1度原点に返って考えてみたいと思います。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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サブプライムローン問題はなぜそこまで大きな問題となっているのか?

サブプライムローン問題の被害はかなり甚大です
前述のように、サブプライムローンはもともと信用が低い層に貸しているわけですが、その中には不動産価格が上昇するからといって無理なローンを組んだ人や、投資運用のためにローンを組んだ人も少なからずいるわけです。これらの人は不動産価格が上昇することを前提としてローンを組んでいますので、不動産価格が少しでも下がると、債務不履行状態に陥ります。

しかも米国の場合、さらに状況を悪くしているのがノンリコースローンの存在です。ノンリコースローンとは融資対象となる不動産の収益力のみを評価して実行する融資のことです。日本の場合、不動産ローンといえば、仮に支払えなくなった場合は最後までその個人や会社が責任をもって完済するのが普通です。しかし、ノンリコースローンの場合、債務不履行となった場合でも、会社や個人に責任が及ばないため、物件とこれまでに支払ったお金を諦めれば、完済する義務はありません。つまり、借りる側は安易に借りられる一方で、一旦不動産価格の下落がはじまると投げ売りが出やすいのです。

当然ながら債務不履行が出てくると家が差し押さえや競売にかけられ、不動産価格は下落します。実際のところ、現在、不動産価格が下げ止まりません。全米20都市部を対象にした08年5月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数 は前年同月比で15.8%低下しました。4月は15.2%の低下でしたから、状況は悪化し続けていると言えるでしょう。このように、不動産価格が下がっていく過程では、購入サイドはもっと下がることを期待しますので買い控えが起こり、家の売れ行きがますます悪くなります。

→なぜサブプライムローン問題は日本でも問題になっているのでしょうか? 次のページは必見です!
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