原油価格の今後の見通しは?

我々の生活にも大きな影響を及ぼす原油価格、今後の見通しは?
08年7月中旬から原油価格が下落しています。それでは、今後の見通しはどうなるのでしょうか?

まず需給面を考えてみましょう。世界の原油生産量は大体日産8100万バレルほどですが、毎年日量で100万バレル超の消費量が増加しています。一方、生産量は3年で120万バレルしか増えていません。70年代に15個以上あった100万バレル以上出る油田は現在ではわずか4つしか残っていません(サウジ、クウェート、イラク、メキシコに各1つづつのみ)。4つのうち最後に発見されたのがメキシコ湾の海底油田、「カンタレル油田」でしたが、以後30年間大きな油田は見つかりませんでした。

70年代に発見されたカンタレル油田も海底でしたが、今年ブラジル沖で100万バレル超の大油田が、またもや海底から30年ぶりに発見されたことで、原油不足を解消する最後の切り札として海底に注目が集まっています。逆に言えば、地面の下の大きな油田は南極や米国の天然保護地区などの一部の地域に限られていると言えるでしょう。

さて、今後の需要動向ですが、基本的に世界の人口は約67億人ですが、現在毎年約8000万人程度増え続けており、2050年には20億人の人口増加があるだろうと言われています。米国だけで1億人増える見通しです。

このように考えていくと、長期的に見て需要は拡大せざるを得ないでしょう。一方で、供給はそれほど大きく増える見通しはありませんから、長期トレンドとして原油価格は上昇していく方向にあるようです。もっとも、石油に変わる代替エネルギーが出てくれば別ですし、長期上昇トレンドの中でも上下動はあります。目先で言えば、原油価格が急騰した昨年頃から採掘設備は増えており、これらの設備の稼働が2~3年後で増えていく一方で、世界の景気は縮小に向かっていますので、一時的には下落する局面もあります。したがってずっと上昇を続けるわけでもありません。

→次ページは必見の、原油価格の目先の動向について「何を確認すればいいか?」です