米国にも中国株がある!?
B株はいずれA株に統合されることになるとは思われますが、そのためには人民元の完全解放が条件です。しかし、中国にとっては為替をある程度自由にコントロール出来た方が輸出競争力を維持する上で都合がいいために、人民元の完全解放は当面の間、実現は考えにくい状況です。なお、その他にも、米国ADR(American Depository Receiptの頭文字を取った略語で、日本語では米国預託証券)や日本の東京証券取引所に上場している中国企業の株などがあり、これらも取引可能です。東京証券取引所に上場している銘柄は非常に数が少ないですが、米国にADRを上場している中国企業は多数あり、中国石油や人寿保険といった中国を代表する企業も上場しています。
ADRは米国人が米国に居ながらにして、世界各国の代表的企業や成長株を米国市場のルールで取引するためにつくられたもので、中国企業だけでなく世界中の企業が上場しています。その仕組みは、米国の金融機関が各国現地の株券を原資に、代替となる預託証券(ADR)を発行し、それが取引されるものです。
米国ではインターネットやハイテク、バイオといった成長企業に対する評価が高く、取引量も多いので、これらの企業は香港市場ではなく、米国にADRを上場させる傾向があります。これの高成長企業の中には米国ADRでしか取引することができない銘柄もありますので、成長株を好まれる方は、米国ADRにも注目してみましょう。
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