稼働率が高く、1日に何度も使われる電子マネー!
「たとえば、スイカをもってJRを利用する人がいるとします。その人は朝夕の通勤に必ずスイカを使うでしょう。そのうえ、駅のキオスクでタバコを買い、ベッカーズでサンドイッチを食べ、自動販売機でコーヒーを買います。街ではファミリーマートで昼食を買い、取引先に行くためにタクシーに乗ってスイカで支払いをする。夜は飲み屋でスイカで精算する。おおげさにいえば、スイカは1時間に1回使うカードになりつつあります。こういったカードはいままでありませんでした」(JR東日本)。たしかにそんなお化けのようなカードは、これまで存在しませんでした。たとえば、利用件数が多いといわれる流通系クレジットカードでも一日に一度使われればよい方で、1時間に一回とは絶対にいかないのです。しかし、電子マネーはそれを可能にします。すでにその傾向は見えています。07年6月に月間利用件数3000万件(一枚あたり月に10件)というnanacoの数字が明らかになったように電子マネーの利用件数はクレジットカードに比べると比較にならないほど多くなります(銀行系クレジットカードは一枚あたり月に2.5件)。この顧客接点の多さが電子マネーの大きな特徴であり、消費者に近い商品を販売する大企業にとっては、マーケティングの側面から、その導入が喫緊の課題となりつつあるのです。
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