忘れていた年会費収入を取り戻そうと必死!
こうしたカードがでてきた背景としては、貸金業法改正の影響があります。29.2%だった上限金利が20%以下まで下がって、キャッシング、ローンに頼ってきたカード会社は、これまでのビジネスモデルの変更を迫られているのです。早急に新しい方向性を探らねばなりません。そこで、これまで当てにしなかった年会費収入を収益源として見直そうという動きがでてきたのです。顧客サービスの一環として「年会費無料」、「初年度無料」を掲げてきましたが、カード会社の収益構造を考えると、やはり年会費こそ基本になるという原点復帰ともいえる流れなのです。利用者がカードにお金をかけるようになった!
しかし、それとともにカード社会の成熟が進んできたこともあるでしょう。利用者は「安かろう、悪かろう」という年会費無料カードに満足せず、充実したサービスがあるなら、対価を払ってでも別のカードに移るという姿勢に変わってきています。さらに個人の信用情報が一本化され、信用を計る物指しが技術の発達によって精緻になってきており、優良顧客を的確に囲い込める状況ができつつあります。そうした外的要因もあっていまのプレミアムカードのブームが起きていると見るのが正解でしょう。そして、それは我が国のキャッシュレス社会の根底で、今、大きな変化が起きようとしていることを示しています。
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