【関連記事】ベンチマークは投資の評価基準
市場全体の動きを示す指標がベンチマーク
固定した基準点を決めてから測量は行われる。その基準点のことをベンチマークというんだな。 |
そんなときに、このベンチマークが貴重な数字となります。これは、市場全体の動きですから、運用の巧拙を問わずにだれにでも実現可能な株価の上昇です。
ただし、ベンチマークにもいろいろあります。比較する相手として適切なベンチマークを選ぶ必要があります。たとえば、楽天やユーセンのような小型株を大型株の指標である日経平均株価指数と比較してもあまり意味がありませんし、日本株に投資している投資信託のパフォーマンスを世界株の指標であるMSCIコクサイなどと比較しても、好奇心を満たす以上の成果は期待できません。
今回は、世界の主要なベンチマークをご紹介します。
とても興味深い海外資産のベンチマーク
投資や株価に関する情報はあふれていますが、気がついてみるとほとんどが純国産の情報ばかりです。私たちが世界分散をして、ひろく世界中で安全に増やせる場所を探すべきだとするならば、ベンチマークに関しても国内と同等以上の注意を海外市場に払う必要があります。
○MSCIコクサイ
モルガン・スタンレー・キャピタル・インク(MSCI)が開発した株価指数で、日本を除く世界22カ国で構成されています。MSCIといえば、ベンチマークを世界中に提供している会社で、現在50ヶ国の市場を対象とする中立的な株価指数を提供しています。
○S&P500種
スタンダード&プアーズ社が公表している米国の代表的な株価指数で、ニューヨーク証券取引所、アメリカン証券取引所、ナスダック登録の代表的な500銘柄を時価総額で加重平均し指数化したもの。1941年から1943年の平均を10としており、2006年5月で1,300を超えていますから、60年余りの間に130倍になっています。
○NASDAQ総合指数
ナスダック総合指数とは、米国店頭株で構成されるナスダック・ナショナル・マーケット指数及び小型株指数の採用全銘柄で構成される時価総額加重平均指数のことをいいます。1971年2月5日の終値を100として計算されます。2006年5月の時点では2,300以上ですから、35年間で23倍に成長しました。
○FTSE100
イギリスを代表する株価指数。ロンドン証券取引所に上場されている株式のうち、時価総額の大きい100社を対象として構成される株価指数。1983年12月31日の株価を基準値1,000として時価総額加重平均で算出された指数で、ロンドン証券取引所とフィナンシャル・タイムズ社によって作成されているので、FT100と呼ばれています。
○DAX株価指数
ドイツの代表的株価指数で、ドイツ8ヶ所の証券取引所に上場された銘柄のうち、取引額の多い30銘柄の優良株式を対象にし、1987年12月31日の株価を基準値1,000として、時価総額加重平均で算出された指数。
○ハンセン株価指数
香港証券取引所で売買される銘柄のうち、33銘柄を時価総額加重平均で算出した株価指数。1964年7月31日を基準にハンセン銀行参加のハンセン指数サービス(HSIサービス)により算出されている、アジアにおける重要な指数の一つ。香港市場の時価総額の七割を占めるとされています。元はハンセン銀行の内部資料であったものが1969年より公開されているのです。
○シテイG WGBI x J
シテイグループ世界国債インデックス。日興シティグループ証券会社が開発した債券インデックスで、日本を除く世界20ヶ国の国債の総合投資利回りを各市場の時価総額で加重平均し指数化したもの。
TOPIX、S&P500、FT100、DAX、ハンセンという5つの株価指数を一つのグラフにまとめると上のようになります。過去22年間の長期レコード。 |
【参考となるサイト】
ブルームバーグのホームページ
マーケット・データから世界中の主要なベンチマークをリアルタイムに知ることができます。
スタンダード&プアーズ社提供のベンチマーク
MSCI社提供の株価指数はこちらへ
国内のベンチマークは次のページでご案内します。