暴落は長期投資家を打ちのめしたのか?
金融システムの危機はアメリカから、今はヨーロッパへと移ってきた。そして、世界中の指導者は実体経済の回復に努めている。 |
2008年末までの各証券市場での20年間の平均年間収益率と20年後の100万円の将来価値。 |
100年に一度の大暴落といわれていますが、それでも20年間継続していた人は、そんなに致命的なダメージを受けていないことがわかります。
20年間投資し続けていても、結果がマイナスだったのは日本株だけでした。世界の経済にこんなにひどい危機が降りかかってきても、20年間かければ立派に資産を増やしてきたのです。この統計からも、分散された長期投資であれば、安心してお金を投入できることが再確認できましたし、やはり、日本人にとって世界に分散する投資が必須であることを物語っています。
しかも、これは下がりきった2008年末での最悪の数字です。現実は、2009年に入ってからブラジル、中国、韓国あたりの新興国ではすでに株価が上昇に転じています。
投資の世界に絶対ということがありませんが、統計から考えてほぼ間違いのない資産運用術はあります。私はそれが、「長期・分散・複利運用」であるということを今回の経験で改めて再認識しています。
投資のゴールが60歳であったとすれば、そこまで20年以上残されている40歳未満の日本人にとって、この事実は実に心強いことではないでしょうか?
そう思われませんか?
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