使うための貯蓄、増やす&守るための運用
貯蓄をするのか?運用するのか?方針によってお金の置き場所は変わってきます。 |
貯蓄や預金では十分にお金を増やせないことをまず知っていてください。
貯蓄は短期資金、運用は長期資金
生活や消費に必要なお金をいつでも引き出せるように置いておくのが貯蓄です。一般的には3ヶ月分くらいの生活費があれば十分といわれています。それ以上を貯蓄においているとしたら、いったいなんのためでしょうか?何気なくやっている習慣かもしれませんが、それは運用に回したくないから置いているリスク回避の効果があると思われます。貯蓄を「守る」運用といえないのは、貯蓄の利率では物価上昇に勝てないからです。貯蓄しているお金は長期間のうちに目減りしていくのです。
一方の資産運用では時間をかけて計画的に増やします。時間こそお金を増やす最大の肥料だからです。ですから貯蓄は短期資金の器であり、資産運用は長期資金の器であるといえます。
貯蓄は流動性、運用は収益性
資産の3要素を違う言葉でいうと、流動性(使う)、収益性(増やす)、安全性(守る)となります。貯蓄とは資産の流動性を確保するお金の保管場所です。資産運用では、流動性を犠牲にして収益性と安全性を求めます。流動性を犠牲にするとは、運用期間中はそのお金は使えないことを覚悟して投入するからです。途中で運用を止めようとすると、運用損失や解約に伴うペナルテイを取られるのは、その意味では仕方がないことです。
貯蓄はコインロッカー、運用はタイムマシーン
貯蓄はいつでも使えるように一時預りしておくコインロッカーのようなもの。いつでも手中に戻せるし、目でみて分かる!コストも安い!一方の資産運用は遠い未来のためにリスクを負います。そして道程は不確実性の中です。強いてたとえるならタイムマシンのようなものでしょう。「果報は寝て待て」となるか「開けてビックリ」となるかは、その人の手法と投資環境によります。要はリスクのコントロールです。どの程度のリスクを負えるかによって資産配分をコントロールします(現代ポートフォリオ理論)。そして、まったくリスクを負えないときの預け先が貯蓄です。
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