個人型401kの「普通の」活用法は「長く、こつこつ」
個人型401kの活用方法として一般的に言われているのは、従来の国の年金制度や企業年金制度では、老後の準備が不足している可能性が高い人たちを対象に、自助努力で老後資金準備をはかる、というものです。国の厚生年金の水準が高い、あるいは企業年金が充実している企業と比べると、老後に受けられる年金額は、毎月10万円以上差がつくことも珍しくありません。仮に25年くらい老後の期間を見積もると、3000万円も受取額に違いがでることになります。
個人型401kの王道的活用法としては、
- できるだけ早く、若いうちから加入し、20年~30年といった積立を行う
- 金額は少なくてもよいのでこつこつ継続的に積み立てる
たとえば、毎月2万円の積立でも、35年間休まず続け、期間中実質3%の金利がつけば、最終金額は約1400万円にもなります。仮に毎月1万円だったとしても約700万円になりますので、いかに「長く、こつこつ」が重要かが分かります。
また、資産運用については、長期で運用できることを生かし、マーケットの成長を活用する運用がすすめられています。たとえば、株式を組み込んだ投資信託を一定割合以上組み込むようなパターンです。
日本版401kでは、「自分の老後のために積み立てた掛金分、所得控除が受けられ税金が下がる」うえ、「運用で得られた売却益・配当等は非課税」というメリットがありますので、資産運用を行うのでしたら、通常の余裕資金で行うよりぐっとお得ということになります。
とはいえ、難しいのは「中途で引き出しが原則認められない」というデメリットもあること。あまり高額な積立を毎月やっていて、手元資金不足に悩むようでは困りますので、慎重に毎月の積立額を決めなくてはなりません。
正直いって、若いうちからこつこつ続けることは難しいかもしれません。それに「私はもう若くない!」という人にとってこうしたアドバイスは役立ちません。こうした人には個人型401kのよい活用方法はないのでしょうか?