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フリーターvs正社員 能力差も大?(2ページ目)

生涯格差で3億円にもなるフリーターと正社員。できることなら正社員のチャンスをつかみたいところですが、フリーターと正社員の能力差は実際どれくらいなのでしょう? フリーターにもチャンスはある?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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実は、ほとんどのフリーターは「正社員になりたくてなれなかったフリーター」!

フリーターというと「音楽など夢がある人たち」あるいは「ぷらぷら遊んでいる人たち」というイメージがありますが、実際にはそんな人たちは少数派だということはご存じでしょうか? ほとんどのフリーターは「なりたかったけど正社員になれなかった」ためにフリーターという道を選ばざるをえなかった人たちなのです。

昨年の「国民生活白書~デフレと生活?若年フリーターの現在(いま)~」によると、今はフリーターだけど本当は正社員になりたいと考えている人は実に72%にもなります。パートやアルバイトでいいと考えている人は全体の15%程度。フリーターの多くが、実はちゃんと働きたがっているということがよく分かります(詳しくはこちら)。

つまり、景気が悪かったこともあって、会社が正社員の採用数を減らしてしまったことにより、若い人が正社員として働くチャンスが減ってしまい、フリーターが増えているというわけです。よく「若い者は働く気がない……」みたいな言い方がされますが、フリーターの現状にはこうした偏見、誤解も多いのです。

一度フリーターになってしまうと正社員にはなかなかなれない!

それでは、景気がよくなればフリーターが正社員になるチャンスが増えるのでしょうか? 最近では企業の決算などが好調に転じ、景気回復の兆しか、ということがずいぶんニュースでも言われるようになりました。もしそうなら正社員の求人が増える可能性がありそうです。

しかし、いったんフリーターになると正社員に戻りにくい現状があるようです。先ほどの国民生活白書では新卒時にフリーターであった者と、新卒時に正社員であった者の現状比較がされているのですが、新卒時正社員の62.5%が今も正社員である一方、新卒時フリーターが正社員になれたのはわずか31.4%になっています。割合にしてみると半分です。新卒時フリーターの54.8%は今もフリーターとなってしまっているのです(詳しくはこちら)。なかなか厳しい現実が伝わってきます。

→フリーターが正社員になりにくい理由は何か? 次ページへ!
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