将来が変動したときは、柔軟にライフプランを見直そう
ところで、将来が不確かなことを前提に「分からないけど計画」を考えることはとても重要です。しかし、将来が変化しつつあるとき、計画を硬直的に実行しても意味が成さないことになります。そういうときは柔軟に計画を変更することも大切です。たとえば、子どもが成長して、進路が見えてきたとき、親が想定していた進路と異なる道を希望したとしたらどうでしょう。たとえば親は公立の文系学部を想定していたものの、どうやら子どもは私立の理系学部への進学を希望していたような場合です。当然学費はアップすることになりますが、公立文系のまま資金準備を続けていたら不足が生じてしまうことになります。
この場合でしたら、可能性が変化し始めた兆しを感じたら、教育資金準備の軌道修正が必要になってきます。当たり前の話ですが、優先されるべきは計画の達成ではなく、実際の将来の資金ニーズの確保ですから、計画を変化に応じて見直してみることが重要というわけです。
将来の可能性が変化する例としては、結婚の有無(シングルのつもりが結婚することになった、結婚するつもりだったけどシングルのままいきそうだ、など)、子どもの有無(子どもは1人の予定だったけど、嬉しい誤算で子どもができた、など)、教育資金の有無(子どもの進路が親の想定と異なった、など)、住宅資金の変化(地価が上がって必要な予算額がアップした、など)、老後資金の変化(退職金や公的年金水準の変化で必要額が増えた、など)などの可能性があげられます。
それぞれ「分からないけど計画」が「分かってきた計画」に変化することがありますので、そのときは計画を修正して現実に即したものに見直しておくことが大切です。
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予定がはっきりしない場合でもお金の計画を考えることは重要です。また、将来の可能性が変化したら計画を見直すことも重要です。「分からないからこそ、計画は考えるべき」なのです。
ライフプランについては、必要な資金額の考え方やその準備方法についていろいろな書籍がありますし、またネットでもいろいろなコラムが掲載されています(AllAboutマネーなど、その宝庫です!)。ぜひ自分なりの「分からないけど計画」を考えてみてください。