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たかが1万円されど1万円!その差5000万?(2ページ目)

毎月1万円の借金生活(一応1万円返してはいる)と毎月1万円の貯金生活の格差はなんと5000万円?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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毎月1万円使って毎月1万円返しているAさんはマイナス4000万円?

さて、最初の前提からいかにもヤバそうなAさんですが、彼の問題点は2つあります。
 1)毎月の収入=支出となっており、貯金ができていない
 2)借り入れ残高があり、金利の分、返済額が増える

まず、「収入=支出」の問題ですが、これは早めにカイゼンしておくことが必要です。収入が下がったり、一時的に支出が上がってしまうと、途端に家計のバランスが崩れるからです。会社の都合によりいきなり収入が数万円減るような事態は誰でも起こりえることです。また、急な出費が生じることもまたあります。そのたびに借金をしていては、お金は一生貯まらないでしょう。

次に、借金がある状態を継続すると、借金は増えていくことを忘れてはいけません。いずれ返すとしても、自分の負担を増やすことには変わりありません。たとえばキャッシングに20万円の残高があって、毎月1万円ずつ返したとしたら最終的にどれくらい返済するでしょうか。金利が年18.0%であったとしたら、最終的な返済額は約24万円です。つまり2年かかって、4万円多く払うことになるわけです。

給料日に1万円返しては翌月の給料日前に1万円また借りるようなことを繰り返していると、もっと大変なことになります。本人からしてみれば、変わらないように見えますが金利だけが積み重なっていきます。簡単に試算してみたところ、5年後には残高が47.5万円にふくらみ、10年後にはなんと114.5万円になってしまいました。
30歳でスタートしこのままずるずると60歳まで行ったとしたら、あなたの借金はなんと4046万円にもなります! もちろん、途中で厳しい督促にあうか、自己破産をしなければならないでしょうから、こんなことにはなりませんが、借金を減らさないということはとても怖いことなのです。
近年、グレーゾーン金利が撤廃されたとはいえ「借金してトクする」ことはまずありません。どんなに少ない借金でも、できるだけ早い返済を考えてみてください。

ちなみに、こういう生活スタイルに入りますと、半年もしないうちに「2万円借りて1万円返す」をやってしまいますので、もっと早く状況は悪化します。「まあ、いつでもボーナスで返せるさ」と思っているうちに、残高はどんどん増えていきますので、どこかのタイミングでボーナスを使って完済してしまうことを強くお薦めします。

→Aさんはマイナス4000万円。Bさんはどれだけプラス?
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