九州国立博物館。これまでの堅苦しい国立博物館のイメージを変える、曲線を有効的に使った外観 |
去る10月16日、福岡県太宰府に、国内で4館目となる国立博物館、「九州国立博物館」がオープンしました。理念や展示方法、設備に至るまですべてが新しい国立博物館の魅力と見どころをご紹介します。
国内4館目の国立博物館。
これまで日本に国立博物館がいくつあったかご存知ですか。私など首都圏に住んでいる者は、東京・上野の国立博物館がすぐ思い浮かべますし、あと斬新的な展示で何度かおじゃました京都国立博物館もあったな、と。あとどこだっけ?それで終わり?などと意外と知らないものですよね。で、答えは、3箇所。明治5年に創立・開館した東京国立博物館、明治28年開館の奈良国立博物館、明治30年開館の京都国立博物館です。どの館も100年以上の歴史をもち、すぐれた所蔵品や研究で、日本を代表する博物館であることは疑いようがありません。
さて、そんな国立博物館に1世紀以上の時を経て、新しい仲間が誕生しました。それが九州国立博物館。国立博物館という意味では、ほか3館に次ぐ存在ですが、21世紀に生まれた新しい国立博物館の意義は小さくはありません。「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える」というほかの館とは異なるコンセプトを持ち、アジア諸国との文化交流を推進する大きな拠点としての役割があるのだとか。それらの考えは、九州博物館の立地や建物、施設など、さまざまなところに現れています。
建物の構造、フロアの構成。
九州国立博物館1階エントランスホール |
さて、館内を見てみましょう。エントランスのある1階は、各種イベントや講演会が催せるミュージアムホールのほか、オリジナルグッズを取り揃えたミュージアムショップ、のんびりとくつろげるティーラウンジを完備しています。また、体験エリア「あじっぱ」もあります。
そして展示室は3、4階になります。3階の特別展示室、4階の文化交流展示室と、1階の「あじっぱ」が九州国立博物館の見どころです。
それぞれの詳しい内容は、次のページでご紹介します。