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見逃せない恐竜博、世界一有名な恐竜“スー”を公開 10億円の(2ページ目)

全身の90%以上の化石が発見され、オークションで約10億円の値が付いた伝説のティラノサウルス“スー”がやってくる!「恐竜博2005」の見どころとは。

執筆者:佐藤 孝

ティラノサウルスの徹底解剖

「恐竜博2005」CGで再現されたディロング
CGで再現されたディロング ©The Dinosaur Expo 2005
モンゴルで発掘され「アジアのティラノサウルス」と呼ばれるタルボサウルスの全身骨格が展示されるほか、カナダやアメリカで見つかったティラノサウルスの頭骨、歯、糞なども公開。

また、“スー”と植物食恐竜トリケラトプスの視野をくらべることができる「スービジョン」、“スー”の複製骨に触れることができる「タッチ化石」など参加体験型展示も充実しています。“スー”をはじめ、人気恐竜ティラノサウルスを徹底解剖できます。

さらに、個人的なおすすめは、羽毛が生えた世界最古のティラノサウルス科ディロングの展示。昨年、中国で発表され、今もっともホットな恐竜でしょう。その最新の研究成果はCGでも見ることができます。まさに鳥のような話題の恐竜を、動き付きで楽しめる。今開催の目玉の一つといっても過言ではありません。

最新の研究成果を世界に先駆け公開

恐竜研究に関する最新の情報を知ることができるのは、恐竜博の楽しみの一つでしょう。毎年のように開催される恐竜博を見ないと、話題についていけないわけです。これこそ恐竜博に行かなくてはならない大きな理由かもしれません。

「恐竜博2005」“スー”のCTスキャン画像
“スー”のCTスキャン画像
Cast and Specimen of the T.rex Sue on loan from The Field Museum, Chicago, USA ©2005 The Field Museum
「恐竜博2005」でも、最新の研究成果を世界に先駆けて公開します。以下はその一部。

《マジュンガトルスの共食い証拠となる実物化石》
アフリカ・マダガスカル島で見つかったマジュンガトルスの全身複製骨格を世界初公開。発掘された化石には、マジュンガトルスの歯特有のノコギリ状の突起の痕があり、共食いをしていたと考えられています。その証拠となる実物化石も展示します。

《やっぱり鳥の祖先は恐竜だったとされる新発見》
頭をひじの下にたくしこんだ状態で休んでいたとされるトロオドン科のメイ(東京・名古屋・大阪会場のみ)、マダガスカル島で発見された初期の鳥類ラホナビス、種子食の鳥類ジェホロルニス(東京・名古屋会場のみ)などを世界初公開します。いずれも恐竜から鳥へ進化したことを裏付ける証拠として世界的に注目された発見です。

《CGなどでわかりやすく解説する最新恐竜研究》
CTスキャンで解明された“スー”の脳の構造、恐竜が羽毛をもつようになったり、飛ぶことができた起源など、最新の恐竜研究の成果をCG映像などを利用し、わかりやすく紹介します。

地元で見るか、万博で見るか

「恐竜博2005」は3月の東京・国立科学博物館での開催を皮切りに、名古屋、大阪、北九州を巡回。あれっ、東京は夏休みじゃないんだ…と感じたあなたは間違いなく恐竜フリークですね。東京の場合、恐竜博は夏の風物詩のような気になっていましたから。

今年は愛知万博の年でして、夏休みの開催は愛知万博ささしまサテライト会場で行われる名古屋開催にあわせてあるようです。愛知万博で見たい気もするし、いち早く見たい気もするし。恐竜フリークにとっては、楽しみな春となりそうです。

◎「恐竜博2005~恐竜から鳥への進化~」東京開催概要
●会期/2005年3月19日(土)~7月3日(日)
●会場/国立科学博物館(詳しくはDATAをご参照ください)
●開館時間/9:00~17:00(金~20:00、土日祝~18:00。入館は閉館時間30分前まで)
●休館日/毎週月曜、ただし3/21・28、4/4、5/2は開館
●入館料/一般・大学生当日1,400円・前売1,200円、小・中・高校生当日600円・前売400円、他
●お問い合わせ/ハローダイヤルTel. 03-5777-8600 公式HP
●巡回予定/
愛知・2005年日本国際博覧会ささしまサテライト会場/2005年7月16日(土)~9月25日(日)
大阪・大阪市立自然史博物館/2005年10月~11月(予定)
北九州・北九州市いのちのたび博物館/2005年12月~2006年3月

◎国立科学博物館DATA
●住所/東京都台東区上野公園7-20
●地図/Yahoo!地図情報
●アクセス/JR山手線「上野」駅公園口から徒歩約5分、東京メトロ銀座線・日比谷線「上野」駅から徒歩約10分、京成電鉄「京成上野」駅から徒歩約10分
●開館時間/9:00~16:30(入館は16:00まで)
●休館日/毎週月曜(ただし日・月曜が祝日の場合は開館し、火曜休館)
●常設展入館料金/一般・大学生420円、小・中・高校生70円(小・中・高校生は毎週土曜無料、4月から一般・大学生500円、小・中・高校生無料)
●お問い合わせ/平日Tel. 03-3822-0111、土日祝Tel. 03-3822-0114
●HP/国立科学博物館

【関連サイト】
フィールド博物館公式サイト
“スー”を落札した米フィールド博物館が研究成果を発表するために作ったWEBサイト(英語)。

夏休みの王道イベント恐竜博
2004年夏に開催された「驚異の大恐竜博」についての本ガイドサイト記事。

ジュラシックパークが原宿に出現
2003年夏に開催された「ジュラシック・パーク・インスティテュート・ツアー」についての本ガイドサイト記事。常設の恐竜博物館のリンクもあります。

※以上の記事・データは2005年2月の情報を基に書かれています。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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