この秋冬、注目のタータンチェック　前編

今、タータンチェックが新しい

プラウドスコッツマン。スコットランド人である事への認識と誇りの印として、旅行中はキルトを履くようにしていると言う青年。彼のキルトは母方の姓マッケンジー系のタータン。

最近ロンドンの街角で、タータンチェックを身にまとったヤングをよく見かけるようになりました。『タータンチェック』と言われてガイドがすぐに連想する物は、70年代にタータンチェックのロックンロールでヨーロッパの少女達を絶叫させたイギリスの人気ロックバンド―ベイ･シティ･ローラーズ、そして日本では８０年代に着崩したタータンチェックの重ね着で一世を風靡したアイドルバンド―チェッカーズなどでしょう。あの当時、彼らのスタイルを真似した即席タータンルックのヤングが、街角を闊歩するのを良く見かけたものです。

今シーズンのロンドンの秋冬ファッションでは、上記のようなマニアックなファッションの流れとしてではありませんが、タータンチェックがいたるところでトレンディなアイテムとして蘇っています。

イギリス人ファッションデザイナーでは、過激なファッションで有名なヴィヴィアン・ウエストウッド、ファッション界の異端児アレキサンダー・マックイーン、そしてイギリスファッション界の大御所バーバリーのニューブランドであるバーバリー･プロ―サムなどが、好んでタータンチェックを今シーズンのコレクションで使用しています。その結果、街角ブランドではコピー商品が同時展開され、ファッションに敏感なロンドン子達の間では、この秋冬注目素材となっています。

今回は、このタータンチェックにスポットを当ててみます。また、タータンの故郷であるスコットランドを訪れ、伝統的なスタイルを守りながらも、トレンディなファッションブランドとかかわることにより、スコットランドのタータンを世界に送り出しているファクトリーも合わせてご紹介します。