文章:吉田 摩弥(All About「ロンドンで暮らす」旧ガイド)

「イギリス人は気難しそう」「フーリガンって怖い!」「ロンドンの人って、ちょっと冷たいかも」……明るくフレンドリーなイメージのあるアメリカ人に比べれば、確かにイギリス人はとっつきにくそうな印象を持たれているかも知れません。私自身もはじめはそう思っていましたが、ロンドンに長年住んだ今は、「イギリス人って、結構あったかい」と感じています。

今回は、そんなイギリス人の意外な(?)一面をご紹介しましょう。

みんなをハッピーな気持ちにさせる、小さな一言

会話
ちょっとした会話の機会は、いろんなところに
ロンドンの街を歩いていると、呼び止めるでもなしに声をかけられることが、よくあります。

朝の通勤途中にすれ違う、散歩中のご老人、ゴミ回収作業員のおじさんや、工事現場のイカツイお兄さんたち……まったく知らない人だけれど、「おはよう!」の一言でサワヤカな気分になりますね。

もしあなたが女性なら、女性から「Lovely dress!(その服、ステキ!)」、男性からは「You're gorgeous(キミは素敵だね!)」などと声をかけられることも多いでしょう。もちろん、これをきっかけに会話を始めようとする人もいるにはいますが、大抵は、言われた側は「ありがとう」と返し、お互い笑顔ですれ違うだけです。ほんの一言ですが、言ったほうも言われたほうも笑顔。ホワンと気持ちがあたたかくなる瞬間です。

「自然に、さりげなく」の優しさ

散歩中の親子
ロンドンは、赤ちゃんとお母さんにも優しい街
電車でお年寄りに席を譲る、困っている人に手を貸す……正しいことだと頭では分かっていても、実際に行動に移せなかった経験、誰でも一度や二度はあると思います。日本では、「親切」が何となく気恥ずかしいものになってしまっていると感じるのは、私だけでしょうか?

ロンドンで生活していると、他人どうしが助け合う光景をよく目にします。他人に親切にすること、困っている人に手を貸すことは、特別なことではないのですね。

たとえば階段の前にベビーカーで赤ちゃんを連れたお母さんがいれば、必ず誰かがベビーカーの端を持って上り下りを手伝います。電車やバスの乗降時も同様です。もし電車で女性が酔っ払いに絡まれていたら、少し離れた席の男性がさりげなく目配せして席を替わってくれたり、間に入ってスッと逃がしてくれたりもします。

例を挙げればきりがないほど、イギリス人の親切な行動は頻繁で、さりげなく、そして自然です。「ありがとう」とお礼を言うと、「いえ、なんてことはないですよ」とニッコリ。押し付けがましくない親切が、イギリス人の優しさ、あたたかさなのだと思います。

もし、イギリス人の態度が冷たいと感じたなら、それは「プライベートな空間の尊重」。個人の領域に不用意に踏み込まない、という思いやりの表れなのです。

東京も、ロンドンも、大勢の人があわただしく行き交う大都会……。でも、ロンドンが少し違うのは、ふとしたことから他人とのコミュニケーションが生まれるあたたかさ。独りじゃないんだ、とホッとする瞬間があるんです。殺伐としがちな都会生活をフワっと和ませるイギリス人のコミュニケーション術、取り入れてみませんか?

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