ぬいぐるみのようにかわいいコアラ
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オーストラリアを代表する動物コアラ。
ずんぐりとした丸っこい体型で見るからに愛嬌満点! かわいさ120%で、見ているだけでほのぼのとしてきます。おっとりした性格でのんびり寝ている様子は、まさに動くぬいぐるみといった表現がぴったり!
そんなオーストラリアの顔とも言えるコアラですが、実は意外な一面もあるのです。コアラについてもっと知りたい!という声にお応えして、意外やあまり知られていないコアラの真実の姿に迫ります!!
≪INDEX≫
うらやましい!? 一日中ほとんど寝ているコアラ的生活
寝てばかり!? のコアラ
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1日のほとんど=約18~20時間もの時間を木の上で寝て暮らすコアラ達。食料であるユーカリの葉には活発に活動するための栄養が少なく、エネルギーの消費を極力抑えるためにあまり動かないといわれています。
しかもコアラは半夜行性のため、動物園に行ってもいつもスヤスヤお休み中……。「寝てて、全然こっち向いてくれないので、つまらない!」なんて声も多いのですが、そんな時は夜の動物園へ。最近ではゴールドコーストやケアンズをはじめ、夜間にオープンする動物園やナイト・サファリなどのツアーも増えてきました。(次ページにツアーを紹介した記事へのリンクがあります)
また、コアラの食料でもあるユーカリの葉は毒素が強く、これを食べられる動物はほとんどいません。ですが、コアラは体内にその毒素を分解する独自の酵素を持っているのだとか。ただ、それを分解するのに時間がかかるため、余計とエネルギーの消費を抑えなくてはならないということもあるようです。
コアラは有袋類っていうけれど、哺乳類じゃないの??
コアラは有袋類であり、哺乳類ではないとする人もいますが、「乳を与えて子を育てる=哺乳類」という定義に当てはまるので、れっきとした哺乳類。ただし、一般的に哺乳類とされる胎盤で子を育てる『真獣下綱
』(有胎盤類といい、人間もこのグループ)ではなく、『後獣下綱』というグループに属します。この『後獣下綱』は、胎盤が不完全で育児嚢=お腹の袋で子を育てるため有袋類と呼ばれるのです。
哺乳類が地球上に姿を現した早い時期(白亜紀前期には、有胎盤類が登場しているのでその前とされる)に分岐した有袋類は、有胎盤類の進化に比べて、ゆっくりとした速度で異なる進化を遂げてきました。つまりコアラなどの有袋類は、原始的な生き物と言えるのです。
水を飲まないという意味のコアラは本当に水を飲まない?
幸せそうな寝顔…
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コアラとはアボリジニの言葉で「水を飲まない」という意味だとされています。が、実際はまったく飲まないわけではなく、少量の水でも生きていけるということのよう。なので、こんな風に水道からしたたる水を夢中で飲むコアラもいたり……。普通であれば食料であるユーカリに含まれる水分だけでもOKなのですが、足りないと感じたら水を飲むというのが正しいようです。
その本来の繁殖分布(上記参照)からもわかるように、コアラは意外と暑がり。あんまり暑いところや乾燥しすぎたところは苦手のようです。どちらかというと寒いところのほうが得意なのは、その毛に秘密があるのです! その秘密は次ページでご紹介!