ニューヨーカーは新型インフルを全く気にしていない


実際にこんな人は街中にいませんよ! 写真:Oana P
現在NY在住の筆者にとって、マスクなんてものは小学校の給食当番以来、着けたことがない。なぜなら、アメリカではマスク=深刻な病を抱えた人が着けるもの、という暗黙の認識がなされているからである。日本のように健康な人が予防のために使うのではなく、NYではマスクは病人が菌を撒き散らさないためにあるのだ。そう、マスクを着けるってことは「オレ、病気持ちです」とアピールしていることになるのである。

日本では新型インフルエンザの恐怖から、マスクはいわゆるトレンドのマストハブアイテムだとか……。一方、ニューヨーカーは新型インフルエンザなんて全く気にしていない! 確かに、NYで初めて死亡例が確認されたり、一部の学校は依然閉鎖されたままではあるが、だからといってマスクが売り切れたり、連日ニュースで恐怖を煽ることもナシ。4月の初めこそ、ニュースでは“Swine Flu(豚インフルエンザ)”が盛んにリポートされていたが、今となっては、たまにひょっこりお知らせされるだけで、「あぁ、そんなニュースもあったものだ……」なんて思い出させてくれる。

薬の処方もない拍子抜けの診察風景

そもそも、毎年インフルエンザで1,000人ほどのニューヨーカーが死亡しているのである。今回の新型インフルエンザは弱毒性ということもあり、まだまだ死亡例が少ないせいか、人々の警戒心もそこそこ。実際に筆者の知人も新型インフルエンザにかかったのだが、医者からは薬の処方もなかったという。「風邪なのか、ダルいんです」「それはズバリ、新型インフルエンザの症状だ」で診断終了。何とも簡単に流行り病に認定……。結局、彼は市販の風邪薬で通常の風邪と同じように回復。「タミフル(インフルエンザ治療薬)は日本が買い占めているって噂だからね」という皮肉を言うくらい元気である。

新型インフルより怖ろしいのは失業

別のニューヨーカーにも新型インフルエンザについて問うと、「そんなことより失業の方が大問題だよ。どうやって家族を養っていくか、それを考えると……。新型インフルエンザで明日死ぬんなら、その方が楽だよ」と自嘲的に笑う。投資銀行のとある部署に勤めていた彼、かつては180人いたオフィスに最終的には15人しかいなくなり、自分もクビに。このように、ニューヨーカーが心配しているのは、じわりじわりと身近に迫りくる不況をどう乗り切るかである。

日本人の皆さん、マスクをして海外旅行に行くのも“備えあれば憂いなし”ではあるが、やはり異国ではマスク姿が異様に映ることも心に留めておいてもらいたい。はっきり言って、この街でマスク姿が許されるのは術後のマイケル・ジャクソンだけ!

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