ニューヨーク/ニューヨークのグルメ・レストラン

ニューヨークで密かなブーム ポエムカフェ

ダウンタウンにハーレムと、密かなブームのポエムカフェ。ポエムを詠んだり聞きにきたりと毎週集まる人もいるようだ。演じるのは様々な人種であり、生まれ育った環境が違っても、感じていることが同じだったり、悩んでいることも共感できたりするのは興味深い。

執筆者:溝口 弘恵


ニューヨークで密かなブームを続けているポエムカフェを紹介しよう。ただしポエムカフェといっても有名な詩人の書いた詩集を朗読する場所ではなく、集まった客がオリジナルの詩を披露するスタイル。

まずは、The Nuyorican Poets’Cafeというダウンタウンのカフェ。私が行った日は、50席くらいが満席に近い状態。ステージでは5人の女の子が喋りまくっていた。それはまさにポエムというより演劇だった。テーブルとイスしか置いてなければ照明もスポットライトをあててるだけ。殺風景なのだ。しかし、キャラの設定はニューヨークに居そうなバックグランドを持つ16歳の女の子。

ブラックの女の子は雑誌ばかり読んでて常に辛口なコメントを投げかける。そして母親がレズビアン。ラテン系の女の子は美人で派手で、性格もサバサバしてて性に関しても知ったかぶりをしてるけど、実はバージン。腋臭である。白人で太った女の子はステップファーザーとセックスをしてしまったことを告白する。もう一人の白人の女の子は10歳も年上の男性の子供を身ごもったかもしれないと不安そう。親は厳しい。そしてラテン系と白人の混血だけど、見た目は完全に白人でスパニッシュも喋れない。無意味に笑ってばかりいる女の子。

この設定だけでもかなり強烈だが、舞台は最後まで意見がぶつかり合う女の子たちの意見は興味深い。なるほど、こういうことを実際に話してるんだという雰囲気だ。決して共通点があるわけでもなく、ただ時間を共にする仲間なのである。脚本を書いたのは、まだまだ若い女性。もちろん脚本どおりに演じるわけでなく、台詞はアドリブでドンドン変わっていくのも面白いところ。この日も女の子たちが激しく暴れ回りすぎてハプニングでイスが転倒した。

ここのカフェはカリビアンやアメリカンだけでなく、プエルトリカンにドミニカン、アフリカン・アメリカン、ウクライナン、ポーリッシュ、アイリッシュといった少数派の人種が混在している。それぞれの人種の暮らしぶりがポエムとして表現される。それは、スラングといった独特の口調もあり訛りもある。ここからきっと将来有望な詩人や脚本家が生まれるかもしれない。

The Nuyorican Poets’Cafe
236 East 3St.(Bet AveB-AveC)
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