タイムズスクエアに2000年の10月19日から、お目見えしたのは「マダム・タッソーの蝋人形館」だ。ここは開館から数ヶ月で既に、ニューヨークの観光名所の一つになっている。同館は1835年にフランス人女性、マリー・グロショルツによってロンドンに開館されたものだが、ここニューヨークでも人気を博している。一目、人気スターの蝋人形を見ようと長蛇の列ができている。
マリー・グロショルツは、蝋人形製作の技術を生かしフランス宮廷に仕えていた美術講師。フランス革命後、ルイ16世やマリーアントワネットなど処刑された重要人物のデスマスクを作る仕事に従事させられ、自らもギロチン台に立たされそうになった。
さて、ニューヨークでは、まず入り口にウーピー・ゴールドバーグが「WELCOME!」と、いわんばかりにニコヤカに立っている。ガイドの兄さんも一人は蝋人形だ。同じ制服を着せているところなんて遊び心がある。
エレベーターを降りるとブラピ。男前だ!まるで生きいて喋り出しそうだが、触ってみてもやはり冷たい。映画スターやキャスターの蝋人形は実物そのままで、見物客がどこに居るのか見分けがつかない。
ル・ポールは一段高い位置に踊り子のように派手な衣装で立っている。ハリソン・フォードにメリル・ストリープ、映画パルプフィクションのサミュエル・L・ジャクソンとジョン・トラボルタ、そしてニューヨークの有名キャスターとジュリアーニ市長からパタキ知事までいる。皺の一本まで本人のものと変わらないようだ。石膏で型をとって作るのだから当然なのだが、血管の色まで完璧にコピーされているのは凄い。
次の階には政治家や芸術家などが居る。黒人運動家マルコムX。ガンジーにダライ・ラマ、カストロもいる。ケネディー夫妻もいる。ヘレン・ケラーは点字の本を読んでいた。ダリは肩に鶏を乗せていた。
この後、フランス革命によって処刑されたルイ16世とマリー・アントワネットの血の滴るデスマスク。二人が処刑される悲しい状況も生々しい。
次のフロアーには古い時代のビリー・ホリデーそしてプレスリーにマリリン・モンローからレゲエの神様ボブ・マーレー、プリンスにマイケルにマドンナ。
スポーツ選手はスケートのミッシェル・クワンにバスケットボール選手ジョーダンも笑っている。 テレビや雑誌で見る感じより大きな身体の人形もあれば、本当は、こんなに細いの~?と細い人形もある。石膏で型をとる制作のノウハウなどの展示もあって、実際に有名人が石膏で固められているビデオなども流れている。
マダム・タッソーのワックス・ミュージアム
234 West 42St.(Bet7-8Ave)
Open Sun-Thur:10AM-6PM
Fri-Sat:10AM-8PM
http://www.madame-tussauds.com/site/newyork/f_ny.htm
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