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2006年の五山の送り火の過ごし方(3ページ目)

今年の五山の送り火のご予定は、お決まりですか?まだ間に合います。今年は、少し違う鑑賞方法をしてみませんか。

執筆者:岡本 美科


ゆるりと京懐石と共に楽しむ方法・京大和にて

大文字
風情ある玄関の門
昔は、鴨川の納涼床やお茶屋さんなどで、お酒を飲みながら舞妓さんと一緒に鑑賞したり、美味しい料理と共に楽しんだりされる方が多かったそうです。しかし最近では建物も高くなり、見られる場所も限られてきました。そんな楽しみ方ができる方法を今回ご紹介します。ゆっくりとお食事をし、五山の送り火を鑑賞できる上級な方法をお教えします。

高台寺近くにある「京大和」では、毎年「大文字送り火鑑賞の夕べ」を開催されます。京都を一望できる高台に位置し、3000坪の敷地内には、1000年の歴史をもつ庭園そこからは京都の夜景が一望でき、また本格的な茶室もあります。季節の京懐石料理を頂ながらお部屋からお庭を見たり、季節感のある掛け軸やお部屋の飾りなどで、ほっこり(ゆっくり、リラックス)した時間と京都の景色を味わえるそんなお店です。

大文字
当日は、特別料理の京懐石料理をいただけます。
五山の送り火の当日は、6時よりお食事開始し、八坂の五重塔と京都を一望できる大広間にて、グループ別にお食事を頂きます。その後、8時の点火に合わせてお客様全員で屋上に上がり、大文字を鑑賞します。京大和からは、五山のうちの「左大文字」「船形」「鳥居形」「妙法」を見ることができます。美味しいお料理を楽しみ、そして場所とりぜずとも五山のうち四山までゆっくりと見られます。
(※編集部注:2013年10月に確認をしたところ、樹木が伸びた関係ではっきり見えるのは二山までとのことです。詳しくは直接店舗にご確認ください。)

ちなみに、大文字鑑賞会は、定員50名となっており、満員になり次第締め切る形になります。お1人23,000円(特別献立、税・サービス込み)。15~20名様以上の場合、別個室をご希望の方には別部屋を取る事もできます。また、3~5名で別個室のご用意も可能ですが、その際は、通常のお1人25,000円(税・サービス別)のお値段となります。

大文字
庭から見える夜景は、贅沢なおもてなしの一つです。
そして、別室には、八坂の五重塔と京都を一望するお部屋や、幕末に桂小五郎、武市半平太、久坂玄端、井上馨らが集って、明治維新の会議を行った「翠紅館広間」もご用意可能です。(ただし8名様以上)。この部屋は、京都の町を一望でき、もとは西本願寺のご門主の居間として使われていた部屋で五重の塔をみるのにちょうどよい角度に窓が開かれています。夕日の時は特にすばらしい景色となります。何人か集めてグループにて個室でゆっくりとお料理をいただき、その後五山の送り火を鑑賞するのもどうでしょうか。今年は、チョット贅沢な上級編の楽しみ方も良いのでは・・・。
※予約状況等については、お店の方に直接お問い合わせ下さい。

■京大和
所在地:〒605-0826 京都市東山区高台寺南門通り
TEL:075-525-1555
営業時間:昼 11:30~15:00 夜 17:30~22:00 ※要予約
定休日:不定休 (但し、年末年始はお休み)
交通・アクセス:JR京都駅より206番のバスにて15分「東山安井停」より5分。阪急京都線「河原町駅」より207番のバスにて「東山安井停」より5分。
地図:地図情報
HP:http://www.kyoyamato.com/

大文字の地元に伝わる裏話

大文字
女大文字と言われている左大文字
五山の送り火に関するお話が幾つかあります。それをご紹介します。

■大文字の大を飲む?
これは結構有名で、テレビのニュースなどで舞妓さんがされている場面を時々見る事があるかと思います。大文字の送り火を杯やお盆に大を写して飲むと無病息災で1年過ごせると言われています。その他に「茄子に穴をあけて大文字を見ると目を患わない」とか「送り火の燃え木の炭は、家の魔よけになる」「消し炭を粉にして飲むと胃薬になる」などの言いつたえがあります。今年は、是非杯に大を浮かべて飲み干してください。

■妙・法は、法妙って読むの?
昔は、右から文字を読んでいたはずなのに、どうして法妙と言わないのかと不思議に思った事は、ありませんか?妙法とは、南無妙法蓮華経のお題目の字で、妙法と読むのがやはり正解です。実は、妙法は同時期に書かれた訳ではなかったからです。妙が1307年先に書かれその後、だいぶ後に法が出来たわけです。

■大文字は、5山だけでは無かった!
かつては、市原に「い」、鳴滝に「一」、北嵯峨に「蛇」などがあり合計10山ほど江戸中期では、されていたそうです。「い」や「一」などは、明治に入るとなくなったようで、結局5山に定着したのは、戦後の事みたいです。10山の送り火ってすごいスケールでしょうね。
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