2/2 源氏物語をテーマに宇治さんぽ　源氏物語・宇治十帖の舞台へ [京都の観光・旅行] All About

３．宇治十帖モニュメント～浮舟と匂宮が舟上に

▲宇治十帖モニュメント。バックに見えるのは朝霧橋

悠然とした宇治川を眺めつつ、宇治十帖モニュメントへ。物語のなかで、薫の恋人となり宇治に移った浮舟。しかし匂宮も浮舟の居場所をつきとめ、彼女のもとを訪れるようになります。そして２人は小舟に乗り、宇治川の対岸にある家に行き、恋人同士のひとときを過ごします。このモニュメントはそのシーンをモチーフにしたもの。バックには朝霧橋が入りますので、ここも記念撮影スポットむき。

＜宇治十帖モニュメント　最寄駅・地図＞
最寄駅：京阪宇治線『宇治駅』
MAP：http://www.kyoto-uji-kankou.or.jp/others/map/smap.htm
※上記URLのMAPの中下エリアにあり

４．宇治十帖古跡～各帖の舞台と思われる場所に石碑が！

▲総角（あげまき）

宇治十帖は『橋姫（はしひめ）』『椎本（しいがもと）』『総角（あげまき）』『早蕨（さわらび）』『宿木（やどりぎ）』『東屋（あずまや）』『浮舟（うきふね）』『蜻蛉（かげろう）』『手習（てならい）』『夢浮橋（ゆめのうきはし）』の十帖からなっており、宇治橋の周辺には、各帖それぞれにちなんだ古跡が点在しています。

この日、私はあまり時間がなかったので、10ヵ所全部は行けなかったのですけど……ともかく、総角と手習へ行ってみました。

▲手習（てらない）

総角は――物語のなかで、八宮の一周忌に、薫が思いをよせる大君に「総角に長き契りを結びこめおなじ所によりもあはなむ」という愛の歌を詠んだ場面にちなんだ古跡。世界遺産・宇治上神社の近く。周囲は緑豊かで、気持ちのよい散歩道です。

手習は――物語のなかで、匂宮との関係を薫に知られた浮舟は自分を責め、宇治川に身を投げようと家を出ます。しかしその後、浮舟は大木の下で倒れているところを、比叡山横川の僧都に救助されます。その場面にちなんだ古跡で、なるほど、そばには木がそびえていましたよ。

＜宇治十帖古跡の総角＆手習　最寄駅・地図＞
最寄駅：京阪宇治線『宇治駅』
MAP：http://www.kyoto-uji-kankou.or.jp/others/map/smap.htm
※上記URLのMAPの中上エリアにあり

５．与謝野晶子歌碑～紫式部を尊敬していた与謝野晶子

▲与謝野晶子歌碑

散策道・さわらびの道沿いに、与謝野晶子の歌碑がありました。黒い碑に、いくつもの歌が刻まれています。彼女は、源氏物語の作者とされる紫式部を大変尊敬していたとか。近くには、宇治十帖古跡の総角も。

＜与謝野晶子歌碑　最寄駅・地図＞
最寄駅：京阪宇治線『宇治駅』
MAP：http://www.kyoto-uji-kankou.or.jp/others/map/smap.htm
※上記URLのMAPの中上エリアにあり

最後に。今回は時間が足りず行けなかったのですが、宇治には源氏物語関連の展示物や文献・史料などを集めた、人気スポット『源氏物語ミュージアム』があります。源氏物語ファンの方、こちらもチェックを。
案内サイト：源氏物語ミュージアム
MAP：Yahoo!地図情報

＜注意＞記事内の情報は全て2004年9月15日時点のものです。それ以降変更される場合もあります。

＜おすすめ関連本＞
大和和紀さんが源氏物語をマンガ化したもので、かつて、私の世代（現在の30代くらい）の間ではかなり流行ったマンガです。源氏物語への入口として、アウトラインをつかむのには役立ちますよ。その後、原文や訳本と読み比べてみてもいいと思います。全13巻で、宇治十帖は11～13巻。

あさきゆめみし11巻