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あの世とこの世の分かれ目「六道の辻」 夜は地獄で閻魔大王のお手伝い?(2ページ目)

古来より“あの世の入口”といわれる六道の辻には、冥界がらみの伝説や寺が多く残っています。中でも、地獄で閻魔大王に仕えていた平安の歌人・小野篁の伝説は、特に有名。その舞台『六道珍皇寺』を訪ねてみました。

執筆者:梅津 真理

2.昼間は朝廷に仕え、夜は閻魔大王のお手伝い?!

●平安時代の歌人・小野篁の不思議な伝説が残る『六道珍皇寺』
六道珍皇寺
▲六道珍皇寺
あの世がらみの伝説やお寺が残る六道の辻のなかでも、とりわけ有名な『六道珍皇寺』へ。朱色の門の脇には“六道の辻”という石碑が。ここは、平安時代の歌人・小野篁の、不思議な伝説が残るお寺です。

その伝説とは?――小野篁は、昼間は朝廷に仕えていた。そして夜は、このお寺にある井戸を通って地獄へ通い、閻魔大王の裁きを手伝っていた、……というもの。いやぁ~、働き者だったんですねぇ。私なら、そんな長時間は働けないです。

●ここを通って地獄へ通勤?!冥土通いの井戸
井戸
▲地獄に通じる井戸?!
境内には、閻魔大王と小野篁の像が安置されているお堂がありました。格子の隙間から中を覗いてみると……予想以上のデカさにビックリ。暗い空間で、巨大な塊が、こっちを睨みながらボーッとたたずんでいるようで。ある意味、ブキミで怖かった!

さらに奥へ進むと、小野篁がここを通って地獄へ通っていたという『冥土通いの井戸』が。そばには近寄れなかったのですが、ここも格子の隙間から覗くことができました(お盆期間は非公開のようです)。整然とお手入れされた庭に、おどろおどろしい伝説をもつ井戸がある……というのが、少しアンバランスな感じ。

鐘
▲迎え鐘
●冥界まで聞こえる『迎え鐘』
さて、このお寺は、京都市民には『六道まいり』で知られています。お盆にここへ参拝し、冥界まで聞こえるという『迎え鐘』をついて、先祖の精霊をお迎えするのです。

鐘は外から見えないようお堂に入っていて、中から鐘を鳴らすためのものと思われる綱が出ています。ちょっと珍しい鐘でした。


<六道珍皇寺 データ>
住所:京都府京都市東山区東大路通松原西入ル北側
電話:075-561-4129
最寄:市バス『清水道』停
地図:Yahoo!地図情報
六道珍皇寺の紹介サイト:
http://domestic.travel.yahoo.co.jp/bin/tifdetail?no=jtba3701460



<注意>記事内で紹介している情報は全て2004年7月14日時点のものです。それ以降変更される場合もあります。
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