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世界遺産の首里城は5つもあった!?

かつて、日本三大ガッカリ観光地の一つと言われたこともある守礼の門。首里城の再建が進むにつれて脱ガッカリ化に成功。首里城の全容を「門」から解明してみました!

執筆者:鈴木 雅子


首里城は5つ存在した!

首里城
首里城正殿
首里城は過去4回、全焼と再建を行っているそうです。となると、現在の首里城を含めると、なんと5つの首里城が存在したことになります。そのせいか、首里城の外郭と内郭いずれにおいても複雑な城壁がはりめぐらされています。

首里城は東西約350メートル、南北約200メートルとかなり広いので漠然と見学するだけではなかなか全容をつかむことができません。そこで今回、首里城の「門」にテーマを絞ってみました。これならば、首里城をよりよく理解できるかも知れません。

しかし、一口に門といっても、ほんと門だらけ! 「首里城にはいくつの門があるの?」と、首里城の歴史ガイドをしている知人に聞いてみましたら「わから~ん」だそうです。ガイドも悩む首里城の門……。未だ再建できていない門、取り壊されたままの門もあるそうです。

判明している範囲で首里城の門を徹底的に紹介してみましょう! その前に、簡単な概略から御説明しますね。

首里城の外郭門=歓会門(正門)、久慶門、継世門、木曳門(隠れ門)
首里城の内閣門=瑞泉門、漏刻門、広福門などその他たくさん

首里城の表舞台=御庭(ウナー)を囲んで 正殿、北殿、南殿、番所。
首里城の裏舞台=東に男子禁制の「御内原」、南に最高聖地「京の内」

首里城
首里城最大の聖地「京の内」
琉球王朝の政治や行政を取り仕切る場所が表舞台です。首里城を象徴する正殿を中心に重要な儀式や式典が行われていました。

正殿の東側には、王妃を頂点に女官たちが取り仕切る男子禁制の御内原(オウチバラ)があります。王やその親族だけが立ち入ることのできる場所であり、これに違反すると一世流刑、門番や取締の役人も同罪!

南に広がる京の内は、首里城内郭の20%を占める丘陵部です。首里城発祥の地と言われており王朝祭祀が執り行われてきました。京の内は「けおのうち」と言い、霊力のあることを指します。

では、いよいよ首里城の門です。次のページをどうぞ。
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