ここ10年で、沖縄を取り巻く状況が大きく変化しました。それらは、私という一個人が感じるものであり、人によって地域によっては全く別の現象が見えるかもしれませんが、今回は第三者としての視点ではなくて、自身の体験を通して感じたものを説明してみたいと思います。
人生の再生工場だった沖縄
沖縄が変化しているのはなぜ? |
当時沖縄には女性のためのシェルターがありませんでした。そこで表面上は沖縄を体験してもらうためのホームスティという形をとり、「沖縄を体験するための滞在施設」であり、かつ「女性のためのシェルター」と記載したホームページでアピールしました。当然所在地を明記できないため、インターネットのみによる完全予約システムです。
当時、長期滞在した方々の多くが、何らかの問題を抱えてました。
拒食症
家庭内暴力
親子関係の不和
アトピー性疾患
最愛の人を失っての鬱病
離婚問題のトラブル
統合失調症
アルコール依存症・薬物依存症
日本の変化のほうが大きいかも… |
しかし私の個人的な環境変化により、シェルター機能を持つホームスティは閉鎖。幸いなことに沖縄県でもDV被害者をフォローする施設が今はあります。
現在はオールアバウト沖縄ガイドであると同時に「カフェ」のオーナーとして、日本中からやってくる人たちとの出会いを楽しんでいます。
しかし、当時と今を比べた時、沖縄の変化と同時に日本社会もまた大きく変化していることに気づきました。沖縄リピーターの皆さんの話をうかがっていると「みんなが病んでいる社会」の息苦しさから逃れるために、沖縄病になっていると……。
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