清風が暖簾を揺らして吹き抜ける… |
初めて訪れた人は、「庵」とでも呼びたいその風情に心動かされ、昔ながらの手打ちそばに期待感が大きく膨らむ。
その店の名は「夢の舎」。時間を忘れてすごせる居心地の良さに、旅人だけでなく、車を飛ばして通うウチナーのファンも多いという。
隠れ里の沖縄そばを食す
木漏れ日の下、静かに佇む夢の舎 |
山の中の庵といった風情です。営業中を示すノレンが、風に吹かれてやんばるの息吹を伝えてくれました。まさに隠れ里。こんな不便な所に沖縄そば屋さんがあるとは、驚きです。
木々に取り囲まれるようにしてたたずむ「夢の舎」。生い茂る緑のなかで聞こえてくるのは森の音。そして笑いさざめく人の声。餌をついばむニワトリの鳴き声……。
懐かしい雰囲気の古民家です |
私が行ったのは午後1時頃だったせいか、すでに座敷席は満席。そこで、木漏れ日が差し込むお庭でおそばをいただくことにしました。
「夢の舎」のそばは手打ちです。少し縮れた骨太の麺には、しっかりとしたコシと弾力がありました。ガジュマルの木灰を利用た昔ながらの製法であるため、一日限定50食とのこと。
海ぶどうの食感がなんともいえない冷やしそば |
ゆったりとした時間が流れる島「沖縄」であっても、沖縄の都市部はもはや日本の忙しさのなかに組み込まれています。そのせいか、疲れた身体と心をリラックスさせるためにやってくるウチナーンチュも多いようです。
沖縄の海草がたっぷり入ったアーサーそば |
陶芸家のご主人が打つ手打ち沖縄そば。ニコニコ笑顔で迎えてくれる奥様。ご夫婦の共同作業による「夢の舎」は、何モノにも変えがたい時間と味わいをもたらしてくれました。
■夢の舎
住所 国頭郡本部町字古島兼増原794・2
電話 0980・48・4529
営業 11時~17時
定休 月曜日(祝日の場合は営業)
駐車 有り
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