斎場御獄のウジョーグチにて |
沖縄最高の聖地・斎場御獄
琉球王国のグスク及び関連遺産群としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された9つの遺産のなかで、儒教が入る以前の沖縄をもっとも感じさせてくれるのが斎場御嶽(せいふぁうたき)だと思われます。宗教に関心のない人でも、自然のなかに神を見出したような神聖な気持ちになることでしょう。沖縄に来られたら、一度は行っていただきたい聖地です。沖縄は男性社会であり、現代でも出産においては男子誕生が喜ばれます。ところが、琉球文化の根底に流れるものは女性の聖なる力(出産)です。祭りを司るノロ(神官)は女性であり、また、現在もユタ(霊能者)に悩み事を相談する風習が根強く残っています。たぶん、アニミズムが色濃いのでしょう。これについて私自身は自然を尊ぶ心だと捉えています。
身を清めるためのウローカー |
供え物を寄せるユンイチです |
琉球王国時代、斎場御嶽に入る前に水浴びをするための井戸です。「カー」とは、井戸とか湧き水のことを指すようです。ウローカーは現在枯れているようですが、聖なる力を持った水とされていました。
【御門口(ウジョウグチ)】
斎場御嶽の入口です。ここから先は、ノロなど最高位の神官と国王(国王就任の儀)しか入ることができなかったそうです。一般の人は、ここで参拝しました。
【寄満(ユインチ)】
供物を備える場所だったそうです。沖縄は石灰岩質の島なので自然侵食によってこのような形状となる場合が往々にしてあります。
ダイナミックな光景のサングーイ |
【三庫理(サングーイ)】
もっとも見ごたえのある聖域です。巨岩の間をくぐり抜けると陽光が射し眼前に久高島を望むことができるため、その位置を久高拝所と呼びます。実をいうとこの久高島こそが琉球開闢神話に登場する女神「アマミキヨ」が降臨したといわれる神の島なのです。
■斎場御獄
・住 所 南城市知念字久手堅
・料 金 見学自由
・アクセス 那覇より国道329号・331号を東に向け50分
・地 図 Yahoo!地図情報
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