沖縄のリピーター率と消費の関係
沖縄リピーターが多いのはなぜ? |
日本が高度成長を謳歌していたとき。庶民の観光旅行ブームで、日本全国の観光地が押しかけるお客様で沸きに沸いた時代。お客様が大勢やってくる一方で、そのフォローがなかなか出来ない。苦情、失望の声も高まります。「ここには二度と来ないぞ」と……。
儲かっていた時代ですから、旅館経営者たちはそうした声に耳を傾けませんでした。「日本には1億の人がいる。1回来た人が2度目に来なくても大丈夫。お客はいくらでもいる」 このように豪語した経営者がいたほどでした。
いま、それらの観光地にはかつての栄光はありません。交通の便が格段に良くなり、宿泊せずに通過するだけの地となってしまったところすらあります。
ありがたいことに沖縄はリピーター率がとても高い。沖縄タイムスの社説から一部を引用します。
上半期のリピーター率は62・6%。前年同期より若干低下はしたが、グアムが30%程度といわれていることに比較すると、かなり高い。リピーターの増加はホテルの稼働率の上昇など、観光産業の安定化につながり、高く評価できる。
半面、二度、三度と訪れることで周遊型から体験型、目的型に旅行形態が移行し、土産品購入など現地での消費は減るという傾向も強くなっている。
これがどういうことかというと、
(1)沖縄は、何度も行きたくなる魅力を持つ観光地である。
(2)リピーターは、より一層現地に密着した旅を好むようになる。
(3)リピーターは観光客を対象にした観光施設に興味を示さなくなる。
(4)地元の人と同じ消費行動をとるプチ移住体験に楽しみを覚える。
(5)沖縄観光のリピーター率が高まるにつれて、観光収入が減る。
(6)リピーターに飽き足らず、本格的移住を目指す。
最初のきっかけは海の美しさだけど……、 |
沖縄の魅力の大きな要素となっているのは「人」です。これが無ければ世界各地のリゾート型観光地と同じになり、より安く行ける地域にお客様を奪われてしまいます。リピーターをひきつけてやまないのは「人との出会い」ではないかと推測しています♪
リピーターが嵩じて移住した人たちの明暗を分けるのも「人」との関係に行き着きます。典型的な実例を2つ挙げます。2人とも、私が個人的に運営管理している沖縄・コザゲストハウスを通じて沖縄に移住しました。
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