■沖縄式標準語に出会う

はじめて沖縄のバスに乗ったとき、親切そうな運転手さんにいろいろと話しかけられました。運転手さんは、一生懸命語りかけるのですが、私は、その半分も理解できませんでした。

バスの運転手さんが、乗客とそんなにおしゃべりしていていいのか、はとりあえず置いといて、彼は方言を使っていたのではありません。観光客である私に気を使って、標準語をしゃべっていました。でも、それが理解できないのです。

いま、私はある程度のウチナーグチを理解できるようになりました。といっても、オジイオバアの本格的な方言は、まるで外国語にしか聞こえませんが。

ただ、暮らしのなかで日常的に使われている独特の言い回しがあります。私もコラムのなかで多用しますので、よければ一緒に覚えてみませんか。


沖縄人はとってもフレンドリー。相手が本土の人と思ったら

「あんた、ナイチャーね」と念を押します。

「そうです。でも、色の黒さはウチナーンチュだけど」と私。

「おっ、立派なシマナイチャーか!」

・ナイチャー(内地+er)=内地人(他府県人)
・ウチナーンチュ(沖縄人を沖縄方言で読む)=沖縄県人


内地にerがついてナイチャー。つまり、英語の単語変化から来た言葉です。それ以前は大和人(ヤマトンチュ)と呼ばれていました。シマナイチャーとは「島内地人」です。ほら、簡単でしょ?

ウチナーとは「沖縄」です。日本語の母音は「あいうえお」ですが、沖縄ではこれが「お→う」、「カ行→タ行」という具合に変化しています。

なお、「シマナイチャー」は、かつて「内地かぶれした沖縄人」を意味したそうですが、近頃では「沖縄に馴染んだ内地の人」の意で使われているようです。

さて、今、沖縄のオリジナルTシャツが人気ですね。

海 人=ウミンチュ
山 人=ヤマンチュ
島 人=シマンチュ
山歩人=ヤマアッチャー
海歩人=ウミアッチャー


などです。もう意味がおわかりになったでしょ?


ある日、海人(漁師)の宮城さんから電話がかかってきました。

「いま、そっちに来るさー」

「ん? 誰が来るの?」


なんと、「来る」は「行く」の意味でした。「今、そちらに行くよ」との電話です。


観光客の皆さんがよく耳にする言葉として「○○しましょうねー」があるはずです。

「灰皿を代えましょうねー」
「少し待ってみましょうねー」
「じゃあ計算してみましょうねー」


これは、丁寧語です。一緒に何かをやろうとの意味ではありません。

沖縄から本土の友達の家に遊びに行った男性が、友達に「そろそろ、寝ましょうねー」と言って、大いに誤解されたという実話があります。

沖縄の銀行で、きれいな女性行員に「もう少し待ってみましょうねー」と言われた本土のお客様が、一緒に待ってくれるんだと誤解して、思わず「一緒に遊びましょうねー」と言いかけたらしい…。(さだかではないが)


私はまだまだ、沖縄初心者ですから、沖縄標準語は使いこなせません。それでも、コミュニケーションとして使う言葉や言い回しがいくつかあります。

・ゆんたく=おしゃべり
・○○さー=意味はなし。語尾を「さー」と伸ばす。
・だっからよー=単なる同意。相槌代わりに使う。
・ちゅら=美しい。


その他、
アキサミヨー=これが出たら、ほぼ1人前のシマナイチャー。ただし、地域によっては「アッサミヨー」とか「アゲジャビォー」に変化します。驚いたとき、呆れたときなどに使います。

・究極の方言として「アガッ」があります。「痛い!」の意味です。どこかに足をぶつけて、思わず出る言葉が「アガッ!」だったら、ぜったいにウチナーンチュよ♪

とりあえず、ナイチャーとウチナーンチュだけはおわかりいただけたかと思います。本土からの移住者がとても多い沖縄では、人と出会うと、まず最初にここから始まることだけは覚えておいてくださいね。

■参考サイト
沖縄方言
沖縄方言クイズ
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