デフレ経済が進行し、旅館の料金もどんどん安くなっています。ネット上では「通常より格安」とのうたい文句で安売りされることもあり、利用者としては歓迎すべきことなのですが、旅館の値段が安くなるのには目に見えない理由があります。安くなったといって内容を変えて安くする場合もありますので、ご注意を!


【安くなる理由 1】部屋と食事のランクを落とす

旅館とは、複数の「客室タイプ」と複数の「食事ランク」を組合わせた商品と思ってください。電話での予約交渉で「山側のお部屋ならあります」というように複数の料金の違う客室があるのはおわかりかと思うのですが、知られていないのは食事にもランクがあること。規模が大きくなればなるほどランクも多く、団体・ツアーなども入る宿では7~8種類あり、松竹梅やABCでランク分けされています。しかし、この食事ランクは一般人では選べません。このランクは実は「旅行会社からの送客対策」。

旅行会社はよく、他社よりも安くという競争において旅館に値下げを求めます。その際、例えば「平日だけ」とか「オフシーズンに限って」ということであれば内容を下げずに対応できる旅館も、「通年・土曜日も含めて安く」と言われた場合、販売増が見込める場合を除き「客室タイプと食事ランク」を落として対応します
さらに、多くの場合この事実を旅行会社ですら知らないのです(もしくは黙認?)。
しかるに、「何と!名旅館が土曜日もこの価格!」などという宣伝文句の旅行商品は、客室も食事も「通常より落とされている」ことを覚悟のうえで買ったほうが無難です。これはネットでも同じ。ECサイトのほとんど全てが、販売手数料をもらっているいわゆる旅行会社ですから。むしろ、「平日や間際販売だから安い」と安くなる理由をうたっているサイト(クラブトクーなど)のほうが安心できるかも。

■提 言  旅行会社の方へ
これ以上価格を下げたら売れるのですか? これが旅館側の疑問です。今まで以上売っていただけるのなら内容を落とさず、もっと価格も下げられます。でも、もう土曜日は充分満館です。これ以上安くするのなら、あとは平日を売ってください。売れない日も企画力で販売するのがプロですよね。これ以上販売を伴わない値下げは、内容を落として価格を下げることになり、その情報を伝えていないとすれば詐欺になってしまいますよ!気をつけて。