だけど、怪談で多いのが病院系、学校系、そして「旅館系」。
おそらく、旅先で疲れているのに、慣れない寝具、暑さなどで寝付けず幻覚を見たり、自己暗示にかかってしまうことが怪談話の発端なのでしょうけれど・・・。
たまに、地縛霊だったりすることもあるみたいです。
好奇心の強いあなたなら、ぜひ体験しに行ってくれるはずですよね。 ちょっとだけ、お話しします。
旅館の怪談のテーマで多いのは
「幻覚」が一番多いでしょうか。
金縛りにあったとか、二階のはずなのに表を白装束の女が歩いていたとか・・・。
もちろん、岩手地方の南部曲り家に多く出没する「座敷童子」なんていう可愛いのもありますが、このへんでよろしければ、遠野地方や、金田一温泉の「緑風荘」の奥座敷で体験してみましょう。北枕で寝ていると午前四時頃に遊んでいるのを見かけるそうです。
幻覚ではなく事実だと思うこともあります。「人だま」。
私も奄美地方のある孤島の民宿に滞在していた時、たまたま島の人の葬儀があった夜、すぐ脇にある墓地に人だまが浮いているのをみかけました。背筋が寒くなりましたが、数年前まで沖縄・奄美地方では土葬・風葬・洗骨の風習が残っており、三~七年目に墓が開かれ骨を洗うまで死装束のままなので「たまに人だまが出る」と言われ、作り話の世界が一気に現実になったのを覚えています。
「事故」というのも実はよくある話。
救急車が、旅館系にお迎えに行く時は深夜サイレンを消していきますので、ふつう余り気付いたり出会ったりはしません。でも、酔った勢いで不幸にも三途の川に沈んでしまったりした方がいると、静かに運ばれていきます。でも「霊」が残ってしまっていると、あなたも体験するかもしれません。夜、ひとりで温泉に入っている時、「白い湯の中で誰かが足を触ってくる」怖い体験を・・・。でもそれは霊なんかじゃなくて、実は・・・死・・・。
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏
「自殺」もね・・・。
未だに「女のひとり旅は泊めちゃいけない」なんて話が業界に浸透しているところをみると、あるのかもしれませんね。伊豆のある旅館で、特別室を覗いちゃったんです、ある日。見なきゃよかったと思いました。「弔」って一文字書いてある掛け軸がね、掛かっていたんです。でも、あなただって、チェックできるんですよ、あなたの泊まった部屋が大丈夫かどうかって。そういう部屋では「掛け軸の裏にお札が貼ってある」ので、すぐにわかるんです・・・。
掛け軸を裏返してみるのは、止めたほうがいいと思います。