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楽天が新規参入!旅窓は独走できるか? 宿泊予約サイト乱立のゆくえ

楽天が3月から、旅館ホテルのオンライン予約に参入します。迎え撃つ旅の窓口やISIZEトラベルの強みは何か。既存旅行会社はどう出るのか。2001年のインターネット・オンライン予約の行方を占います。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

楽天がオンライン予約に参入!

楽天が、いよいよ3月から「楽天トラベル」の名称で、旅館のオンライン予約に参入します。現在も、1万円ポッキリプランでお馴染みの「名湯宿泊券」を扱う毎日コムネットが楽天には出店していますが、これから楽天みずから「旅の窓口」の独走を追撃することになったようです。

旅の窓口は独走するのか!

いまや登録会員数がウナギのぼりの「旅の窓口」。サービスは、他のオンライン予約サイトとさほど変わりませんが、リピーターが増え続け、独走の態勢に入ろうとしています。皆さんご存知のない「旅館側管理画面」でも、「あなたの旅館は何番目に売れていますよ」という全国販売順位が表示されるので、客室をもっと登録すれば売れるような気を旅館に起こさせています。

予約サイト生き残りのカギは?

インターネットでの旅館オンライン予約サイト、生き残りのカギは2つあります。
第1は、会員数。第2は、登録(販売可能)客室数。そのために「ユーザーの会員化」と「旅館の囲い込み」を両方できた者が勝ち残ります。前者で強いのは「楽天」「旅の窓口」。後者においては、既存旅行会社や「ISIZE」。しかし、「楽天」は、旅館の囲い込みのために、販売手数料を3.7%と、旅行会社の約4分の1、旅の窓口など既存予約サイトの約2分の1の低手数料で攻勢をかけ始めます。いよいよ楽天の時代が来るのか、利用者としても注目していたいところです。

オンライン予約サイトは増えつづけるのか!

楽天の参入で、予約サイトの生き残りも企業体力勝負になってきました。莫大なシステム投資のうえ、会員数を伸ばすための販促費、旅館に客室登録をお願いする営業費の続くところが勝つことになるのでしょう。まだ、脱落者はいないようですが、これから体力のなくなったサイトから脱落が予想されます。成長の「旅の窓口」、会員数・低手数料の「楽天」、販促力・営業力の強い「ISIZE」が当面の三羽がらすになるような気がします。
しかし、旅館業界も、あまりの乱立にへきえきしており、かなり慎重になっているうえ、自力で伸びようとしています。全国旅館生活衛生同業組合(全旅連)の応援する「宿上手」は老舗ですが、その「宿上手」を運営するトランスネットは、旅館が客室提供を一度に行えば、その仕組みに参加するサイト共通で使えるような仕組み「ルームバンク」を構築、参加サイトを広く呼び掛けています。旅館側は、この仕組みに応じたサイトを応援するようで、三羽がらすに続くサイトの生き残りは、ルームバンクに参加するかどうかにかかっているようです。
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