―◇ INDEX ◇―
■ 現代のアメリカの生活をのぞいてみよう
■ ミステリーと、もう1つの魅力
■レシピ:ゴルディに捧げるチーズ&ベジタブル
◇ 現代のアメリカの生活をのぞいてみよう ◇
アメリカの人気女性推理作家、ダイアン・デヴィットソンによる『クッキング・ママ』シリーズ(集英社文庫)をご存知ですか?
主人公はゴルディ・ベア。カーリーヘア(シャーリー・テンプルちゃんのような髪の毛らしいのです)の、バツイチ子持ちママ。別れた夫は、超ハンサムなお医者さま。でも実は暴力を振るう癖がある!愛息アーチを連れて、ケータリング業を始めたけれど…というのがこのシリーズの設定です。
すでに日本でも8作が翻訳されています。この他にも、大親友で大金持ちのマーラ(実は彼女、ゴルディがした後にアノ暴力夫と結婚していたんです!)や、料理好きの男性陣・ベジタリアンの居候ジュリアンや、ナイスガイで頼れる刑事トムなど、登場人物も興味ひかれる面々。
舞台は、アメリカ・コロラド州。作中に「今でも男の人はカウボーイハットに、ジーンズに、ウエスタンブーツ」とか、「デンバー・ブロンコスの試合の日は、チームカラーのオレンジを着て、TVの前で観戦する」人がいるとか、(日本でもいらっしゃいますね、そういう方。ふふ。
実は私も開幕初日はメガホンを持ってTVの前にいたりして…)
思わず本当?と思ってしまうような、地元ならではの楽しいエピソードが飛び出します。
そのほかにも、子どもの進学事情(日本と変わらず結構スゴイ!)や、ボランティア活動など、アメリカのごく日常が垣間見られて、なかなか楽しいシリーズです。
(写真右:コロラドのロッキーマウンテン国立公園。写真左:NFL“デンバー・ブロンコス”のマーク。画像提供はデンバージャパン。みきこ・ジョーンズさんに感謝いたします)
◇ ミステリーと、もう1つの魅力 ◇
さてこのシリーズ、ストーリーや登場人物のほかに、とても魅力的なところがあるのです!それは、登場人物たちによるオリジナルレシピが紹介されるところ。1冊につき、ほとんど毎回10以上のレシピをストーリーの合間に見ることができます。
では、第8作目『クッキング・ママの真犯人』をのぞいてみましょう。
ファッションモデルの撮影現場が舞台の1つになっているため、低脂肪・低カロリー(これがちっともそうじゃないのが笑えますが)なマッシュルーム・スープや、グリュイエール・チーズとほうれん草のチーズケーキ(チーズケーキ、というよりもキッシュと言った方が近いかも)があるかと思えば、チーズとの相性バツグンポテト料理、ナッツやドライフルーツ、フロスティングたっぷりのアメリカンスウィーツなど…。
その他の作品でも、ゴルディをはじめ、刑事でゴルディの2番目の夫トムによるメキシカンディッシュや、助手兼居候のジュリアンによるベジタリアン向け料理など、多彩なレシピが並んでいます!
大抵のレシピは、さすがアメリカ!と思わずため息をつきたくなるような高カロリーなもの。あれ、ミステリーの中のレシピだと、あなどっていませんか~?
かなり大雑把なレシピですが、作ってみるとこれが実はオイシイ◎
全く写真や絵がないので、出来上がりは想像に任すばかり!自分の想像力で、どんどんオリジナルの形へと広げてゆけるのも楽しさの1つだと言えるでしょう。
アメリカでは、すでに9作目が出版されている、とのこと。翻訳されるのが待ち遠しい私。みなさんも、ゴルディのレシピ、作ってみてはいかがでしょうか?
◆先日集英社文庫さんのHPをチェックしたところ、9作目『クッキング・ママの告訴状』が発行されていました!うー、早く読みたい!!(2001年7月現在)◆
☆先日私は、『クッキング・ママの真犯人』に出てくる「パジャマパーティー・ポテト」をアレンジして作ってみました。ホワイトソースと、3種のチーズで作ったチーズ・ソースのアレンジレシピを次のページでご紹介します。☆