赤ちゃんの行事・お祝い/初節句・桃の節句

初節句・雛人形の飾り方の基本ポイント

女の子の初節句である雛祭り。節分が終ったらそろそろ雛人形を飾る準備を考えましょう。健康と厄災を身代わるお雛様の飾り方のポイントやしきたりなど、雛祭りの常識を初節句の前に確認しておきましょう。

中山 みゆき

執筆者:中山 みゆき

冠婚葬祭ガイド

女の子の初節句、ひな祭りとは?

おひなさま
子どもが生まれてはじめて迎える初節句。生まれ月によっては翌年にしてもOK。
子どもが生まれて初めて迎える節句ですが、女の子の場合は「桃の節句(3月3日)」にお祝いします。この節句は、江戸時代に定められた五つの節供(※)「二十四節気(にじゅうしせっき)」を補うものとして定められたものの一つのことで。

※1/7七草(人日)の節句、3/3桃(上巳)の節句、5/5端午の節句、7/7七夕の節句、9/9重陽の節供

 


健康と厄災を身代わる雛人形の飾り方

ルーツをたどれば、もとは紙や布切れで作った簡素な人形(ひとがた)に自分の厄や災いを背負ってもらい、川や海に流す行事である「流し雛」。それが平安時代の「ひいな遊び(人形遊び)」と結びついた雛祭り。江戸時代には川に流さずに飾るスタイルに変化し現在に至っています。子どもの身代わりとなり、事故や病気から守ってくれるように、また子どもの成長と幸せを願う心が込められているお雛様を飾る際に気をつけるポイントは?

■一夜飾りは避けること
お雛様を飾る場合、お正月の松飾りのように前日にあわてて飾るのはNG。縁起が悪いと言うよりも初節句ですもの、余裕を持って早めに飾りましょう。

■飾りつけ
雛人形を飾るのは、節分が終って立春(二月四日)頃~遅くとも節句の一週間ぐらい前までが一般的。ご存知のようにお雛様は、節句が終ったらすぐにしまうとされています。婚期が遅れるというよりもいつまでも飾っておかないで、「行事が終れば早めに片づけましょう」言うことを伝えるためだと思います。

もう一つの理由として、子どもの災厄を身代わりとなって守ってくれるおひなさまをいつまでも飾っておくのはよくない。身近においておかないで早くしまわなければ縁起が悪いと考えられていたとも言われています。

■ひな人形を飾る時のポイント
  • 飾る前には必ずお部屋のお掃除を
  • 飾る順番を確認しながら箱から出しましょう
  • 雛人形の顔などを傷つけ汚さないためにもできれば布の手袋をつけましょう
  • あとでどこに何が入っていたか忘れないようメモや写真に残しておきましょう
  • 全部飾り付けたら、写真に納めておきましょう
※お人形のしまい方などは「端午の節句が終ったら」の記事も参考に

雛人形は姉妹一緒、お下がりでも大丈夫?

■姉妹でもお雛様はひとりずつ公平に
子どもの災厄を身代わりとなって守ってくれるお雛様は、姉妹でも共有できません。本来ならそれぞれ一人ずつ用意してあげたいもの。また母親のお雛様のお下がりを飾るなんてことはNGだと言われています。
それぞれ並べて飾れば問題ないと言われても、現代の住宅事情では大変かもしれないので、コンパクトなミニ雛人形を活用するのもよいでしょう。

■子どもが嫁いだらひな人形の役目は終わり
子どもが大きくなり嫁いだら、子どもの災厄を身代わりとなって守ってくれたお雛様の役目は終るのです。本来は人形供養を受けてからおさめたいもの。この趣旨からいくと雛人形のお下がりは当然NGとなるわけです。

地方によっては、次女から市松人形を贈る習慣もあり、お雛様と同じく、災厄を避け幸運を呼ぶと言われています。また住む地域により習慣も違ってくるので、困った時はお近くの人形店などで相談されるのがよいでしょう。

なお実はガイドは姉と一つのひな人形を共有していましたが、大きなケガや病気もせず今日に至っております。昔ながらの習慣も時代と共に変わっていきます。周囲やご本人が気にしなければ、いいのではないでしょうか。

■少子化の現代では贈り主はこだわらない
よくマナー本では、初節句には母方の実家からお雛様を贈ると言われていますが、少子化の現代では、それにこだわらず、両家が話し合ってそれぞれ分担すればよいのではないでしょうか。両家ともかわいい初孫に贈りたい気持ちは同じです。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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