熨斗(のし)紙のマナー……結婚祝いでも役立つかけ方や書き方
熨斗(のし)に書く名前は苗字だけなど結婚祝いでも役立つマナー
熨斗(のし)紙の種類
熨斗紙は、熨斗・水引・奉書紙を組み合わせて印刷してあるものです。関連リンク→・表書きと水引、のしについて
奉書紙で包んだ贈り物や金包みが開かないように結ぶことそれが水引の本来の目的です |
水引の色について
水引の本来の目的は、贈る品物や金包みをしっかり結びとめるという意味があります。また、けがれのないものを贈るという意味もあります。使われる色は、白、赤、金、銀、黒、黄、などがありますが一色で使用する場合と組み合わせて使用する場合があります。慶事一般:紅白、金銀、金赤
弔事一般:黒白、黄白、銀のみ、白のみ
水引を結ぶ時は、濃い色が右に、薄い色が左にくるように結びます。紅白なら紅が右、白が左。金銀なら金が右銀が左です。
関連リンク→ ・ご祝儀袋の表書きとマナー
熨斗(のし)紙の書き方……名前は苗字だけ書く?
■のし紙の上段には水引は紅白、結びは蝶結び、のしはつけます。迷った場合は、「御祝」とすればまちがいありません。
■のし紙下段には
贈り物の趣旨を伝えるために、上段に贈り物の内容を伝える表書きを書き、下段には、表書きよりも小さい字で、贈り主の名前を書きます。
名前の記名について、一般的なお祝いは、苗字を記載します。(同姓同名の人がいたり、苗字だけでは相手に伝わりにくい場合はフルネームで記載しましょう)
出産(内祝)は上段に内祝い、下段に子どもの名前だけを書きます。読み仮名を入れる場合は名前の右側に小さい文字で書きます。会社名を記入する場合は名前の右に少し小さめの字で。
▼贈る側としての表書き
- 出産 → 御祝 御安産御祝 御出産御祝
- お七夜・命名 → 御祝 祝御七夜 祝命名 御酒肴料 御初穂料(神社へ:のしなしか白封筒) 命名御礼(名づけお礼)
- お宮参り → 御祝 お宮参り御祝 御初穂料(神社へ:のしなしか白封筒)
- お食い初め → 御祝 祝御食い初め 祝御食初 箸ぞろえ
- 初節句・初誕生 → 御祝 初節句御祝 祝初節句 初雛御祝
- (女児) 初幟御祝(男児) 初誕生日御祝
- 七五三 → 御祝 七五三御祝 御初穂料
- (神社へ:のしなしか白封筒)
- 入園・入学 → 御祝 御入園御祝 御入学御祝
- 卒業・就職 → 御祝 御卒業御祝 御就職御祝
- 成人式 → 御祝 祝御成人 御成人御祝
- 長寿祝い 数えの61才→祝還暦 寿福
- 数えの70才→祝古稀 寿福
数えの77才→祝喜寿 寿福
数えの80才→祝傘寿 寿福
数えの88才→祝米寿 寿福
数えの90才→祝卒寿 寿福
数えの99才→祝白寿 寿福
数えの100才→祝百寿 寿福
▼お返しとしての表書き - 出産・お七夜・命名・お宮参り・お食い初め・初節句・初誕生・七五三 → 内祝 子どもの名前
- 入園・入学・卒業・就職・成人式 → 礼状が一般的です。基本的にはお返しは不要ですが、相手との関係によってお返しをします。
- 長寿祝い → 内祝 還暦(古希・喜寿)内祝
・贈答早見表(長寿新築昇進編)
・贈答早見表(出産~成人式)
外のしと内のしの使い分け
外のしとは包装紙で包みその上からのし紙をかける方法。内のしは直接品物をのし紙にかけ、その上から包装紙で包む方法。どちらがよいのかは、いろいろ贈る気持ちや場面によって違ってきます。のし紙をかけた上から包装紙で包んだ内のしならば、それが相手にどういう目的で品物を贈るのを開けてみるまで相手に伝わりません。どういう目的で贈ったかを一目で相手にわかるようにする場合、例えば、結婚祝いなどは外のしがよいでしょう。直接持参して手渡す場合が多いようです。
基本的にはどういう目的で贈るのかを相手にはっきりと伝えなければなりません。内のしにしてしまうと、すぐには相手に伝わらないと言うことを知っておいて下さいね。どちらにしろマナーに反することはありませんので、心得ておいて下さい。
※のし紙のかわりにリボンをかけてみては?
のし紙を贈答品にかけるのは、鎌倉から室町時代に定められた礼法です。昔から引き継がれている正式なマナーですので、一般的にはのし紙をかけます。しかし気のおけない相手ならリボンでラッピングをしてもよいでしょう。その場合は、メッセージカードをつけるとよいでしょう。ちなみにのし紙をかけた場合はリボンをかけません。
【関連記事】