スキー場で地震……スキー場・ゲレンデでも、雪崩への備えを忘れずに
ゲレンデ、スキー場、降雪地域では、雪崩は現実的な脅威
とくに大雪が降ったシーズンは、もしもそんなエリアで地震が発生したなら、地震が軽度なものであったとしても、降雪地域では大規模な雪崩が発生して、甚大な被害が起きる可能性があります。
豪雪地帯で地震が起きると、どうなる?
2004年には新潟・中越の山岳地で大規模な震災が発生しました。この時にはどんな事が起きたのでしょうか。地域は豪雪地帯。雪のシーズンでなかったのは幸いでしたが、山崩れや道路の寸断が相次ぎました。また断続的に余震が発生したこともあって、地域の生活が完全に破壊されました。「山岳部では地震は起きにくい」そんな風説があったのも事実ですが、この震災で完全に否定されました。
しかしたとえあなたが住民でなくても、キャンプなどで山岳地に宿泊するときがあるでしょう。その時は、必ず周囲の環境を確認し、落石や山崩れの可能性の低い場所に宿泊したいものです。
スキー場・ゲレンデで地震を感じたら
もしもスキー場、ゲレンデで地震を感じたら。とにかく生存確率を上げるには、逃げるしかありません
安全度が高いと言われているゲレンデ内でも、地震が起きると、大規模な雪崩が発生する可能性があります。雪崩が目の前で発生した場合はかなり危機的な状況です。より生存の可能性を上げるためには、斜面に対して水平方向に避けるほうが確率が高いでしょう。周囲に頑丈そうな建物や、木が生えているエリアがあればその影に隠れることによって、圧死から逃れられる可能性が出てきます。
また目の前で雪崩が起きていなくても、時間差で大きな雪崩が発生することも十分に考えられます。すぐにスキーセンターなどに下りて避難することが大切です。
気の早いスキーヤーは、11月末から雪の降る標高3000mクラスの山にトライアルするようです(立山など)。実際アルプスなど冬山の景色に魅せられた人は、危険があるのを百も承知で、入念な準備と十分な装備、雪山における正しい知識を持って、毎年訪れています。
残念なことに近年は、若年層のスノーボーダーが増えたためでしょうか、危険エリアでの雪崩被害が相次いでいるのも事実です。マナーと規則を守り、専門書などで雪山の正しい知識を身につけて、安全で楽しいスキーやスノーボードを楽しんでください。
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