お部屋探しをする際に、木造建築と鉄筋コンクリートなどの建築物と、どちらを選びますか?
木造建築には、自然の優しさを感じ取れる「ぬくもり」、鉄筋コンクリート造の建築物には安心感などを求めて探すことが多いと思います。ところが、どんどん探しているうちに少し築年数が古い木造建築だと非常に安く借りることが出来る為、だんだんとそちらに目移りしていく方も多いのではないでしょうか?
毎月の家賃はバカに出来ません。少しでも家計を楽にしようと考えれば、例え1000円でも安い物件に飛びつくのは当然でしょう。しかし、その場合には、防災対策も変わってくるということを覚えておいてください。
▼火事・地震に備える
▼火災に強いリフォームの仕方
現在の木造建築では、太い木を使って耐火性能を持たせるという考え方があります。
木は非常に燃えやすい物です。しかし、一瞬にして燃えてしまうのではありません。キャンプをする方はわかると思いますが、たき火やかまどに太い木を入れても、なかなか燃えてはくれません。
木材は火にさらされると、通常は表面から燃えはじめ、1分間に0.6mmくらいずつ燃えていきます。その建物の場所、構造にもよりますので、消火するまでにはどの位の時間がかかるのか一概には言えませんが、もしも30分間燃えていたとすると、角材の表面は約1.8cmが炭となります。例えば15×20cmの木材なら、残りの13.2×18.2cmが燃えずに残ります。
ご存じのように、鉄筋、鉄骨の場合、約500度の温度で柔らかくなり、軟化してしまいます。しかし木材は表面が焦げても、その焦げた炭化層が酸素や熱伝導を遮断して内部の燃焼をくい止め、強度が低下しません。
そこで、この燃え残った木材で建物を支え、倒壊する前に避難をしようという考え方です。
それでは、築年数の古い物件の場合、どのような点に注意したらいいのでしょう?