では、何故黒猫がこの様な扱いを受けてしまったのでしょうか。

様々な説が考えられますが、黒猫は魔女が連れているというイメージ、そして何よりも、ホラー作家の老舗とも言うべき「エドガー・アラン・ポー」の傑作恐怖小説「黒猫/The Black Cat」のイメージが強いのではないかと思われます。

また、「黒猫が前を横切ると不吉なことが起きる」と言われる所以は、以下の説が有力です。

『1560年代(魔女狩りが行われている頃)、イギリスで、とある父と子が暗い夜道を歩いていると、目の前を小さな黒いものが横切ります。驚いた息子が石を投げつけるとその黒い固まりはある老女の小屋へと逃げ込んだそうです。窓辺の灯りには黒猫の姿が映し出され、逃げ込んだものは黒猫と分かりました。この黒猫が逃げ込んだ先に住んでいた老女は周りからは魔女ではないかと疑われていたのですが、翌日、この老女が顔に傷を負い、腕に怪我をしていたことから、町の人々は老女(魔女)は町を徘徊する為に黒猫に化けている、と思いこんでしまいました。その後、この父と息子に災難が降りかかり、人々は魔女の化身の黒猫が横切るのを見たからだ、と信じたのでした。』

この他にも、死人が出ると騒ぐと言われるカラスの色をとって、黒い猫を「カラス猫」ということも不吉だといわれる所以でしょうし、暗闇にいると姿が見えず、目だけが光っていて、口を開けると歯だけが見えるその姿態が人々の恐怖を誘い、その為か黒猫は各国の悪魔の化身として描かれることも多いため、「黒猫は不吉」という迷信が広がったのだろうとも推察されます。