一緒にゴールできたことの喜び
「心を込めて走る」が葛谷さんの座右の銘。 |
「初めての時は、この場で走れるなんて夢のよう!と思いました。結果は惨敗でしたが(笑)。その年のシーズンは北海道から愛媛まで、アジリティーとオビディエンス合わせて19ヶ所にエントリー。一年前には右も左もわからなかった私達にアドバイスを与えてくれ、優しく見守ってきてくれた先輩方を始めとする周りの方々に深く感謝のシーズンでした」
1年目2年目の選考会では緊張からかゴールもままならなかったそうです。3回目となった昨年の選考会の目標は、“シュクルちゃんと笑顔でゴールしたい”ということ。その願いが叶いました。それも、日本代表という“おまけ”付きで。
「シュクルを抱き締めて、ありがとう!と思い切り感謝しました」(葛谷さん)
大変な感激であったことは間違いありません!
世界の舞台へ
「アジリティーは犬と心の通う瞬間を実現できるスポーツ」と葛谷さん。 |
「競技会場で公式練習のためにその場に立った時、“シュクルがここまで連れて来てくれたんだ”と大きな感動がこみ上げてきたのをはっきりと覚えています。犬と気持ちを通い合わせなければできない競技ですから、こんな素晴らしい世界を与えてくれてありがとうと、ひたすらシュクルに感謝です」(葛谷さん)
そんな葛谷さんの座右の銘は、“心を込めて走る”ということ。世界の壁は高かったようですが、強豪達もそれぞれに緊張の中で一瞬一瞬を懸命に競技し、また楽しんでいる様子を目にして、新たな感動を経験したといいます。シュクルちゃんと心を込めて走ったノルウェーでの経験と思い出は、葛谷さんにとってかけがえのないものになることでしょう。
犬達への感謝を忘れずに
アジリティーを始めてから、犬に対する考え方が変わったと葛谷さんはおっしゃいます。それは、犬達自身がどうやったら楽しめるかを考えられるようになったということ。根本的な犬としての楽しみ方を考えてやれるようになったということです。「シュクル達の目がキラキラして、楽しそうにしている姿を見ていると、犬と暮らしていてよかったなと感じます。競技している時には夢中なのでわかりませんが、ビデオで競技中の自分達の姿を見てみると、シュクルやジュエが嬉々とした表情をして私を見ながら走ってくれているんですよ。そんな時にはお互いの絆を再認識できて、本当に嬉しく思います」と葛谷さん。
初めての犬との生活を与えてくれた先代犬から始まって、今まで共に生活したシェルティーは6頭。
「どの子も私達に、とても大きな喜びと夢を与えてくれます。今は、ドッグスポーツを楽しむ我家ですが、日常では私達の膝を奪い合い、毎晩一緒の布団で眠り…という、可愛い可愛い、ごく普通の家庭犬です。この子達が私達の元でより幸せを感じてくれるように、お互いの絆をもっと深めていけたらいいなと思っています」(葛谷さん)
更に続けて、おっしゃいます。
「ドッグスポーツに出会えたことで、夢が生まれ、夢が叶いました。シュクル達と一緒だから、どんな時でも頑張ることができます。DREAMS COME TRUE……次は、どんな夢に出会えるのか、楽しみです」と。
これからもきっとあちらこちらの競技会会場で、そんな葛谷さんご夫妻と愛犬達の姿が見られることでしょう。
こういうお話を聞くと、あなたも愛犬と一緒に、何かをしてみたくなりませんか?
*写真提供
大堀康宏さん『アジフォトblog –Agility Dog Photo-』