愛犬の一瞬、一瞬を残しておいてあげたい。(撮影:平山さん/カメラ:Tさん所有) |
写真を撮ろう!
犬がわが家にやって来たその日から始まるものがあります。それは、しつけと健康管理、そして記録。毎日愛犬の様子を日記に書き残しておくことは、健康管理の観点からもお勧めします。が、もう一つ残しておきたいのが写真や動画。可愛い姿を残しておきたいと思うのは、飼い主であれば誰しも同じでしょう。犬の成長は早く、その一生は人間に比べればとても短いもの。愛犬の足跡を、生きた証を残せておけたら、それはきっと大切な宝物になるはずです。
しかし、カメラを片手にいざ写真を撮ってみても、どうも思ったようには撮れていないということ、ありませんか? できるなら、少しでも綺麗に可愛く、そして生き生きと撮りたいものですよね。
そこで今回は、『愛犬の写真を上手に撮る方法[Part1]』と題して、プロのカメラマンさんにポイントを指導して頂いちゃいましょう。今回は、「戸外・デジタルコンパクトカメラ編」。これまでとは一味違う写真が、きっと撮れるはずですよ。
写真も慣れ、撮れば撮るほどに上達の早道
犬を撮影することが多い、プロカメラマン平山舜二さんに、犬を撮影する際のポイントをアドバイスしてもらう。 |
平山さん:
「普段どのくらい写真を撮っています?」
Tさん:
「土日くらいですね。1回に写すのは20枚くらいでしょうか」
平山さん:
「それはもっと撮ったほうがいいですねぇ。常々思うんですが、野球やサッカーであればみんな一生懸命練習したりするのに、写真となると練習をする人が少ないというのはどうしてだろうと」
Tさん:
「言われてみれば、ほんと、そのとおりですね」
平山さん:
「カメラがいいと撮れるような気になってしまいがちですが、どういった状況であればどう写るのか、経験を積むことによって理解できるようになってくるものです。要は、経験値が問題。写真を撮るにも練習が必要です。今はデジタルの時代となって、フィルムに比べれば気軽に撮れるようになったのですから、撮らないのは勿体ない。是非カメラをいつも身近に置いて、普段からもっと写真を撮るようにしてみて下さい」
自分が持っているカメラの機能を理解する
平山さん:「ところで、カメラの説明書は読みました?」
Tさん:
「はい。ざっと」
平山さん:
「実は説明書を読まないという人が意外と多いんですよ。もしかして、いつもオートで撮っていません? オートは確かに無難に撮れます。たとえばホワイトバランスはいろいろな光源があるようなミックス光の条件下で最も有効に働きますが、太陽光だけとかの場合はマニュアルで合わせたほうがより見た目に近い仕上がりになります。また、プログラム撮影も暗い時には暗いなりの、動きが速い被写体にはそれに適した撮り方というものがあります。それぞれのカメラにいろいろな機能がついているわけですから、それらを活用できるためにも自分が持っているカメラにはどんな機能があるのか、それを理解しておくことも大事ですよ」
Tさん:
「そうですね。うちに帰ったら、早速読み返してみます」
基本的な心構えの話の後は、実践的な内容に移ります。
次ページでは、実際に写真を撮ってみましょう。