そのまま放っておくと大変なことになりますよ!
ようは、僧帽弁を支えている腱索(けんさく)という細い糸状の束が、ユルユルになって支えきれなくなり、悪くすると切れてしまうことで起こる病気といえますが、そのタイプには3つの種類があるとのこと。
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早期発見こそ最高の治療
「夜間に呼吸が苦しくなるのは、犬が寝ようとして身体を横たえると、心臓や肺が低い位置になるため、血液がそこにプールされやくなって負担が増えるからです。逆に日中は、犬が立っていたり座っていたりすることが多いため、血液が心臓や肺より下の位置にプールされることになり、負担が少なくなる。しかしながら、最終的には夜、横になって寝ることができなくなり、ずっとお座りをしたまま、ゼェゼェ言っている状態になってしまう。そんなかわいそうなことになる前に、早期発見、早期治療が欠かせないということですね」(金本先生)先生の説明によれば、急性型は10%ということで数は少なく、移行型も最初は慢性型だったわけですから、できるだけ慢性型のうちに見つけて対処するのがベストとのこと。そのためには飼い主さんの日頃からの観察と、動物病院での定期的な聴診がとても大切になります。最近はこの聴診をきちんとやらない獣医さんもいるという話を聞きますが、僧坊弁閉鎖不全症はクラス1の段階でもしっかり聞き取れるそうですから、7歳を過ぎた小型犬の飼い主さんたちは積極的に聴診してもらうことをおすすめします。
先生のお話では「咳が出る」「疲れやすい」「興奮時に意識を失い、一瞬パタリと倒れる」などの目で見える症状のほか、犬の寝る姿勢の変化からも呼吸の度合いを見ることができるとか。
●無症状 ----- 横になって気持ちよさそうに寝ている
●中等度 ----- 伏せの状態で寝るようになる
●重 度 ----- お座りの状態で首を伸ばしたまま寝る
伏せの状態で寝ることが多くなったら、ちょっと黄信号ということですね。
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