理想のフードづくりへのあくなきチャレンジ
「鶏豚タイプは、牛肉がどうしても駄目という子のリクエストに応えて始めたもので、こちらにはおからは入れていません。おからが駄目という子もいますので。このタイプは『ほりんふ』の浦元先生にレシピをつくってもらいました。豚とポークエキスはうちの商品ですが、鶏は四国の神山鶏を使っていて、こちらは水にこだわって抗生物質を一切あげないで育てられた素晴らしい鶏なんですよ」
つねに進化することを忘れず、もっともっと良いものに近づけていきたいと徳岡さん。「少しずつステップアップしながら理想形に近づけていって、健康な犬猫たちを増やしていければいいなと思っています」と言われていました。
ここまでこだわってつくられている「ジロ吉ごはん」ですが、ユーザーからの反響はどうなのでしょうか?
いま「ジロ吉ごはん」を扱っているのは、有機野菜や無添加食品で有名な「大地を守る会」をはじめ、いくつかの自然食品を扱うお店や生協です。この他にネットで販売するオンラインショップもありますが、徐々にコアなファン層を広げているそうです。わたしも、うちのAsh&Hearbyに食べさせてみましたが、評判は上々。とくにAshはいつまでもお皿に執着して「ねえ、もっとないの?」と人の顔を見上げる始末。ウ○チの状態もよいようです。
ユーザーはやはり小型犬が中心だとか。それというのも、これだけ良い材料を揃えてつくればそれなりの価格になるのは当然だからですね。しかし、安くつくれるというのは安価で手に入る材料が使われるということですから、何を一番重視するかは飼い主しだいということ。本当に何が良いものなのかは、愛犬たちが一番よく知っているはずですから、かれらに聞いてみるというのもいいかもしれません。最近は徐々に大型犬の飼い主さんからの注文も増えてきているそうです。
こだわりのおやつと石けん
徳岡商会では今、「ジロ吉ごはん」の他に、砂肝のおやつや骨の形をしたカルシウム入りクッキー、フードに混ぜて使う袋入りのビーフエキスなども出しています。「うちはキャットフードもやってますから、砂肝はそこで使う鶏肉の延長線から出た発想ですね。袋入りのビーフエキスの方は健康食品という形で出したものですが、こちらはお湯をかけるとスープみたいな感じになるので、これだけ買われていくお客様もおられるぐらいです」(徳岡さん)
ビーフエキスは骨から抽出したコラーゲンの固まりで、身体の中で核酸をつくり出すと言われています。脂質はほとんどゼロ(約17キロカロリー)なのに栄養は抜群なのだとか。じっさい、うちでもフードにかけてあげると、アッシュもハービーも夢中で頬張っていました。
「近所でこれをつくられていたメーカーさんが引退されることになって、その方の製法をそのまま受け継いでつくり始めたものです。ちょっと分野違いのものですから失敗続きで修業は大変だったんですけど、ようやく免許皆伝を果たして、今は順調に生産できるようになりました」(徳岡さん)
色がちょっと黄色みがかかった白なのは牛骨油だからだとか。この色がほんとの何も添加物を入れないでつくったピュアな石けんなのだそうです。効率や儲けを度外視して材料にこだわり、製法にこだわって「ジロ吉ごはん」をつくってこられた徳岡さんだからこそできた石けんというわけですね。
会社を経営するという立場からいえば、じっさいきびしいですよと言いながらも、徳岡さんの目は少年のように輝いているました。今後も、我が子を育てるように一個一個の商品をつくっていく徳岡さんに注目していきたいと思います。
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