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犬とゆく兵庫・岡山の旅

愛犬たちを連れて兵庫南部~岡山を旅してきました。新幹線で相生まで行き、そこからレンタカーを借りてのドライブ旅行です。目的地は播州の小京都・たつの市、そして岡山は瀬戸内海を臨む牛窓です。

執筆者:坂本 光里

新幹線+レンタカーでいざ播磨・岡山へ

 いちばん後ろの席を確保犬連れ旅行でいちばん楽な交通手段はやはりクルマなのですが、今回は遠距離ということもあって、新幹線+レンタカーという組み合わせの旅です。新幹線で新横浜から相生(兵庫県)まで行き、そこからレンタカーを借りてのロングドライブ。目的地は播州の小京都・たつの市、そして岡山は瀬戸内海を臨む牛窓です。

新横浜までは私鉄・JRを乗り継いで約30分。その間は、ひとりが一頭ずつ入ったケージを持ち、ひたすらホームと階段を歩くしかありません。これが大変。肩に着替えや旅行用品を入れたバッグをかついでですから、けっこう重い。歩く速度がいつもの半分ぐらいに落ちますから、そのことを計算に入れて乗り継ぎなどの時間を見ておかないといけません。

 車掌さんに犬の運賃を払うフーフー息を切らしながら、ようやく新横浜に。時間に余裕をたっぷり取って出てきたので、20分近く早く着いてしまいました。そこからは指定席ですから、あせる必要はない。車内で食べるお弁当を買って出発です。
新幹線では、あらかじめ座席の後ろに余裕のある車両の最後部の席を確保しておいたので、乗ったらすぐケージを席の後ろのスペースに入れ、犬たちが落ち着けるよう固定しました。ちなみに犬の運賃は普通手回り品として全国一律1頭270円也。

お昼過ぎにははや相生に到着新横浜から一路、相生へ。その間、お弁当を食べた時間以外、わたしも犬たちもほとんどグーグー寝てました。クルマと違って、これが列車の旅の特権ですよね。
およそ3時間半で相生に無事到着。相生ではすでに駅レンタカーを予約済みでしたので、駅前ロータリーの中にあるレンタカー・コーナーで手続きを済ませ、金14000円を支払って、2日間行動をともにする「DEMIO」に乗り込みました。

最初に訪ねたのは、姫路と岡山との中間にある「たつの(旧・龍野市)」という小さな城下町です。お醤油と素麺(そうめん)で有名なこの町は、三木露風の「夕焼け小焼けの赤とんぼ~♪」の曲で知られる地方都市ですが、いまは手延べ素麺「揖保の糸」のほうがずっと全国区ですよね。お醤油は関東のものとは違って薄口で、京料理など淡い色使いの和食に好んで使われる「ヒガシマル醤油」。そうそう、映画『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』(マドンナは太地喜和子)の舞台になったのもこの町でした。

愛犬との散策に最高、播州の小京都・たつの

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かつてのお醤油蔵がそのまま観光資源に

田んぼが目立つ幹線道路から旧市街に入ると、クルマがすれ違うのがやっとという狭い通りになってきます。どうやらこのあたりが本町らしく、白壁に黒塀、低い格子戸をくぐって入るような町屋が並んでいます。さっそく時代劇のセットのような公衆トイレの裏手にある駐車場(なんとタダ!)にクルマを停め、アッシュ&ハービーを降ろして、旧市街を散策してまわることにしました。

img3 古いお寺の横を流れる水路 旧市街の町並みにはなかなか風情があります。建物じたいは古いものと新しくそれふうに建てたものが混在していますが、いずれにせよ景観を壊すような高いビルがないのはいいですね。見れば、営業しているのかどうかわからないような喫茶店やひなびた古道具屋さんなどがいくつも軒を連ねていました。

しばらく歩くと、きれいな水が流れる小さな水路に…。このあたりがお醤油の工場のあった場所のよう(いまは保存資料館になっている)。旧市街のハイライトでしょうか、町並みをスケッチしている人たちがチラホラおられます。ああなんというのどかさ!こんな日曜の午後を古い城下町でスケッチしながら過ごすのもいいものです。古い歌ですが、わたしの城下町~♪なんて歌もありましたねー。クルマが少ないので犬の散歩には最高。時間の流れに身をまかせながら、ぶらぶら歩きを楽しみました。

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たつの城の前まで来たけど、犬たちは門前払い

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マナー違反が多い?

お目当ての喫茶店が休業だったため、指定文化財の旧家のあたりからUターンして寺町を通って駐車場に戻り、そこから鶏籠山(けいろうざん)の麓にあるお城(犬は入城NG)をまわって、たつののもうひとつのハイライト「聚遠亭(しゅうえんてい)」へ…。こちらは江戸時代末期に建てられたお殿様の数奇屋風の別邸で、心字池という池の上の浮堂と庭園が、風雅と呼ぶにふさわしい調和を見せている“文化財的”な場所です。じつはここ、かつてドイツ人の友人夫婦が、口を揃えて「日本でいちばんよかった!」と言ったことで強く印象に残っている場所なんですね。ようやくアッシュ&ハービーを連れて来ることができて、ちょっぴり感慨がありました。

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鬱蒼とした森の中に幻のように浮かぶ聚遠亭

続いて岡山に向かいます!


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