ショーアップされた楽しいドッグショー
パリのブローニュの森のはずれにあるロンシャン競馬場。ここには毎年6月、ヨーロッパ中からあらゆる犬種の名犬たちが集まってきます。FCIインターナショナルドッグショーに出陳するためですが、参加者たちの範囲ははるか北欧からハンガリーにいたるまでとじつに広い。
集まった6000頭もの犬たちは、なんと3日間にもわたって審査され、各グループのトップ、そして全犬種のベストインが決められていきます。
ショー会場は紳士淑女の「社交場」?
わたしがアッシュを連れてここに来たのは、大会2日目で第2グループと第3、第10グループの審査日。もちろんミニチュアシュナウザー(アッシュの犬種)の日に合わせて出かけたのでベストインを決める総合展(3日目)は見ていませんが、総合展はきっとさらにショーアップされたイベントとなっていたのでしょう。
レオンベルガー
アッシュがご挨拶した犬たちの飼い主さんに話を聞くと、近くはエビアンというスイス寄りの町、遠い人はデンマーク、スペインのバルセロナ、ハンガリーのブタペストから来たという人もいました。ヨーロッパでも犬好きの人たちはホント、熱心ですね~。みなさん、大きなバンかキャンピングカーに犬を乗せて3泊4日ぐらいの行程で来られているわけです。
ドッグショーに出陳する犬たちは、町中ですれ違う犬と同様に、多くの場合はかなりフレンドリー。アッシュが近づいても、おお来たかと鷹揚なもので、紳士(淑女?)的に応対してくれました。基本的には鼻をつき合わせてクンクンの「クン」程度の軽いご挨拶。その後お尻に回ってにおいを嗅ぐこともありますが、たいていの場合はそのままスタスタと去っていくパターン。不思議なことにそれがこちらのルールとわかると、アッシュも同じように振る舞うようになっていきました。
かれらにとっては、ショー会場は紳士淑女の「社交場」という認識なのでしょうか。みなさんもちろんリードを付けてはいるのですが、それがピンと張られることはなく、いつでもダラリと垂れ下がったまま。犬たちと飼い主の歩調がまったく同じなのです。先を急ごうとグイグイ引っ張る犬や、何かが気になってあらぬ方向に行こうとする犬、地面のにおいを嗅いだりマーキングをしようとしたりするのに大忙しの犬、他の犬に突っかかろうとする犬は、まったくとは言いませんが非常に稀れ。ここに集まっているのが各国の有名ブリーダーたちだとすると、こうしたマナーについてはプロ級なわけですから当然といえば当然かもしれませんね。
-->>引き続き会場内をご案内いたしましょう!