アピール上手なイタグレはいつも家族の中心に
私の愛犬がミニチュアシュナウザーであることは、メルマガなどでもご紹介してきましたが、そのシュナウザー仲間の吉野行則さん和美さんご夫婦が2頭目の家族として迎えたのが、イタリアングレイハウンドのノアちゃんでした。
ミニチュアシュナウザーのラックくんと暮らすようになってから、彼に兄弟犬を飼ってあげたくなった吉野さん夫妻は、以前から馬が大好きなこともあって、スタイルの美しい犬種にしたいと考え、犬種図鑑を眺めながら毎日どの子が一番自分たちに合っているか話しあいました。
あくまでもミニシュナの兄弟犬だし、大型犬は無理。そこで検討の結果、小型サイズでしかもシャープに引き締まったボディが美しいイタリアングレイハンド(通称イタグレ)に決めたのだそうです。そういえば、どこかその風貌は「馬」を思わせる気がしますよね。
そしてそのときにショーイングしていたのが、イタグレのブリーディングでは有名な石丸悦子さんが代表を務める「Flash Shower」犬舎のエディーくんだったということです。その後、群馬のブリーダーさんの紹介で生後50日のノアくんを迎えることになりましたが、このとき出会った石丸さんにはことあるごとに、イタグレに関する様々なことを指導していただいたそうです。
さてさて、吉野家にはミニシュナの先住犬がいますが、彼はシュナでもおっとりとした男の子でしたので、新顔のノアくんのやんちゃぶりには吉野さんともどもただ立ちつくすのみ、まさに「目が点」状態だったとか。たしかに犬種図鑑には性格は「元気で活発」と書かれていましたが、子鹿のように引き締まったボディや細い四肢、なめらかな輝きを放つ表皮といった外見からは想像できないほどノアくんはよく動くベビーでした。
「小型で優雅な外見には、ほんとに似つかわしくないほど活発でやんちゃな面があります。ベビーの頃はどんな子もある程度はやんちゃだと思いますが、とにかくイタグレの機敏さには驚かされましたね」と吉野さん。そんなノアくんも今は2歳と10カ月、そろそろ落ち着いてきたそうです。
ノアくんに驚かされたのはやんちゃぶりだけではありません。その頭のよさには舌を巻いたとか。
「ラックにはおしっこなどの基本的なしつけをきちんと入れましたが、ノアには意識してしつけを入れた記憶がないんです。気がついたらちゃんと所定の場所で用は足してましたし、一度言い聞かせたことはちゃんと覚えている。きっとラックの行動を見て覚えたんでしょう。それだけにこちらもしっかり彼のプライドを尊重し、きちんと向き合ってあげないといけないなと思いました」(吉野さん)
前出の石丸さんのサイトにも書かれていましたが、イタグレは人の気持ちにとても敏感で感受性豊かな犬種。もちろんノアくんも例外でなく、社交的で人間が大好きです。だからお客さんは大歓迎、とにかく自分をアピールするのがとても上手なんです。以前ノアくんも参加していたミニシュナのオフ会で、他のシュナウザーを触っていると、彼がシュナたちの間を器用にくぐりぬけ、「僕もいるよ、見て見て、かわいがって~」とご挨拶に来ることがよくありました。