離婚/離婚を決意する前に

エスカレートを防ぐために DVを招く、危険な兆候(2ページ目)

どんな場合も、きっかけは「ささいな暴力」。暴力の程度も、回数も、少しずつ本格的になっていく傾向が強いのがDV。「暴力の兆し」に気づいたら・・・。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

小島弁護士提供の資料によると、世の中には「DVの神話」と呼ばれるものがあるとのことだ。例を挙げると、

「被害を受ける女性はマゾだ、マゾ的傾向がある」
「宗教心や信仰心を持っていれば被害にあうことはない」
「被害を受ける女性は、殴られても仕方がない、それなりの理由がある」

等々・・・。これらの「神話」が、偏見に満ちた無理解の産物であることは間違いないが、一般の人々のDVに対する認識は、未だその程度に過ぎないし、その後も改善されているとは言い難いのが現実だ。

そういった中で、自分の過失で、それについては謝罪するが、暴力をふるわれたり恫喝される覚えはない、と、はっきり理解するのは難しいことかもしれない。

しかし、何事も最初が肝心なのだ。「妻の家事のやり方が、ノロノロしていて気に入らない」「顔を見ていると腹が立つ」などの理由で、恫喝まがいの態度を取ったり、暴力に訴えたりする行為というのは、「後ろの車がクラクションを鳴らしてうるさかったから」という理由で、赤の他人を刺し殺す人間の行動と、大差ないもののように思える。

また、そういった行動は、許容されてしまうことで更なる暴力につながり、結果、家庭を無法遅滞と化してしまうことにもなるのだ。

ごく初期に行われる、そういった「八つ当たり」的兆候を考え、まとめてみた。

●DVを招く、危険な兆候

・少しでも意見が食い違うと、押し黙って、相手の言葉を徹底的に無視し始める。

・言い合いになると、まるで脅すように大声を出し、汚い言葉を使う。

・気に入らないことがあると、手元にある物を投げたり、乱暴に扱ってみせる。

・音が響くほど、ドアを激しく開け閉めする。

・喧嘩の本音とは関係ない、身体的欠陥をあげつらう。

・相手の友人や親兄弟の悪口を言い始める。

こういったことが起きたら、早いうちに第三者に相談したり、夫婦で話し合って改善策を考えるなど、出来るだけ早めに対処するのが望ましいだろう。
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