離婚/離婚を決意する前に

離婚を「事件」にしないために(4ページ目)

今回は人生を前向きに生きようと選択する「離婚」を、「事件」にしないために。必要なことは、何なのか実際の事件を例に上げて考えていきたいと思います。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

<事件・2>
 酒を飲んでは暴力をふるう夫に耐えかね、2人の娘を連れて別居をはじめた妻。しかし、市内に隠れ住んでいた妻を探しあて、復縁を迫りにやってきた夫は、復縁を断られると、散弾銃で妻と三女を殺害。その後、自殺した。事件直後から一人暮しをはじめていた次女だけが無事だった。

<事件・2>を、テレビのワイドショーで初めて知った時は、「日本も欧米なみになってしまったのだな」という印象を受けると共に、本当に悲しい気持ちになりました。
 この方の場合は特に、ご自身でも必死に考え、行動して、何とか逃げ出して新しい生活を・・・、と希望に燃えていた矢先の出来事という感じもして、痛ましいがあります。親元を離れていて幸いにも命拾いをしたとはいえ、残された次女の気持ちが、如何ばかりのものであったか・・・。

「生命の危険から逃れるためにも、別居というのは正しい選択です。ただ、出来れば、なるべく遠くに引っ越した方がいいですね」
 それまでの生活に慣れていたり、懐かしい故郷を離れ難かったり、ということがあったとしても、生命の安全には替えられない、ということなのでしょうか・・・。
 ワイドショーでの報道によれば、この事件を起こして自殺した夫は、近所や職場での評判はとても高く、「妻に暴力をふるっているなど、考えられない」と思われているような人物だったといいます。また、散弾銃で妻と娘を殺害、という事実もかなりショッキングなものですが、銃の所持を法律で禁止されている日本では、本来、よほど厳正な審査に通らない限り、実弾を装填できるような銃を所持することは出来ないとされているのです。
 この事件は、そこまで社会的な信頼もあり、周囲からの人徳の厚い人物でも、妻に暴力をふるうことがあり、そして衝撃にかられれば恐ろしい行動に走る可能性もあるのだ、ということを教えてくれたのではないでしょうか。

「離婚を事件にしない」ために、今、考えられること

 こうしたケースから、多少なりとも教訓を得ていくことで、少しでも多くの人が、犯罪に巻き込まれたり、自ら犯罪に手を染めてしまうようなことを、防いでゆけるかもしれません。
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