慶応義塾大総合政策学部総合政策学部は企業が最も必要な問題発見と問題解決能力を兼ね備えた人材を育成する場とも言える1990年に慶応義塾大学が湘南藤沢キャンパス(SFC)に開設した二つの学部の一つ。「理に融合した文系」と称されている。AO中心の学生選抜方法なども大学教育界に与えた影響は大きい。慶応義塾大によれば、国際戦略、政策デザイン、経営組織、社会イノベーション、環境ガバナンスの五つの系列からなるという。■問題発見と問題解決志向「総合政策学部は、ひとつの学問領域だけでは解決不可能な問題を発見し、問題を解決する政策のプロフェッショナルとして社会を先導することを目指しています。」と述べられているように、きわめて実践的な指導者を育成しようとしている。問題を明確化し、それに対する対処法を研究し、体系的に実戦することを目指しているようだ。■資格と就職教員免許は中学1級の社会、高校2級の公民、地理・歴史の免許が取得できる。しかし、慶応義塾大の卒業生の約7割が情報通信・金融保険・メーカー・サービスの4業種などへ就職しており、専門性が生かされているようだ。そのほかは進学となっている。一般に就職には有利な学部と言われている。■総合政策学部を持つ大学・国公立大 岩手県立大、山梨県立大、千葉大学、高崎経済大、愛媛大、島根県立大、北九州市立大、熊本県立大・私立大 慶應義塾大、成城大(社会イノベーション学科)、法政大、中央大、関西学院大、立命館大、関西大(政策創造学部)、愛知学院大、南山大など総合政策と一口に言っても、実際は大学によってかなり違ったことを研究している場合も多いようだが、このように私立大学では多くの大学で設置されている学部だと言えるだろう。しかしアメリカの大学と同様に、東大、京大のような国立大学では主に大学院の研究科からのみの設置となっている。このあたりがまだ国立大学の改革の遅れを表しているのだろうか。<関連記事>2008年入試で難化する大学は? ・子供の教育費が不足するかも……そんな時はAll Aboutの無料FP相談 前のページへ12※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。