話題の映画「おくりびと」で一躍注目されるようになった仕事「納棺師」。納棺師の仕事内容についてスポットをあててみましょう。

納棺師とは

旅立ちの衣装は上に掛けるだけの場合もあります。地域によっては上下逆さにするところもあります。
旅立ちの衣装は上に掛けるだけの場合もあります。地域によっては上下逆さにするところもあります。
「納棺師」とは、遺体を棺に納める仕事のことですが、ただ無造作に棺に納めればいいというわけではありません。ご遺体を整え、旅立ちの衣装を着せて棺に納めます。プロですから、手際よく作業を進めることはあたりまえのこと。遺族が死と向き合う大切なひとときでもありますから、可能な限り遺族に参加を促し、十分お別れをしていただけるよう努めるのも納棺師の役目です。厳粛でありながら、おだやかな雰囲気を作り出すことができるか……、納棺師の力量ひとつでずいぶん変わってくるものなのです。

映画では、葬儀社スタッフの役割と、納棺師の役割が区別されて描かれていますが、多くの葬儀社は納棺の儀式を自社スタッフで行っています。「葬儀社は病院のお迎えから通夜、葬儀・告別式、アフターフォローまで一連の流れをトータルで統括するのが仕事、ご遺体の扱いは納棺専門業者に委託したほうが良い。」という考え方もありますが、納棺は通夜、葬儀・告別式への流れにつながる儀式のひとつであると同時に、遺族が故人との別れを認識する大切な場面でもありますから、葬儀社の担当者が場の空気を感じながら行うべきという意見が多いからです。

それでも、湯灌やメイクが伴う場合は専門業者に依頼するケースが多いようです。納棺業者の中には湯灌やメイクだけでなくエンバーミングを付帯して行っているところもあります。


次ページでは納棺の手順についてご説明します。