お墓・墓石・霊園の選び方/お墓の選び方

結婚して姓が変わってもお墓は継承できる?(2ページ目)

「お墓は長男が継ぐもの」とされていましたが、少子化の影響で男子不在の家族も多いはず。その場合、結婚して他家に嫁いだ娘が継承してもいいのでしょうか?問題点は?

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

結婚して姓が変わった場合のお墓の継承はできる?

お墓の承継
結婚して他家へ嫁いだ娘がお墓を継ぐ場合、次の代は誰が継承していくかまで考えておく必要があります。家族でよく話し合っておきましょう。
不動産や預貯金の相続財産と違い、原則的にお墓は誰が引き継いでもかまいません。家督相続制度の名残で「お墓は長男が継ぐものだ!」という慣習がありますが、少子化やシングル化にともなって長男以外の親族が承継するケースが増えています。結婚して姓が変わった娘だけでなく、孫や友人でも継承者になることはできます。ただし、その場合には下記のような注意が必要です。

  • ほかに男兄弟がいる女性が継承する場合、兄弟の同意書が必要な場合もあります。
  • 霊園・墓地によっては「承継者は○親等以内の親族」と厳密に定めている場合もあります。
  • 継承者の指定がなく、話し合いで決めた場合には「協議設立確認書」が必要なこともあります。


結婚して他家へと継いだ娘がお墓を承継する場合に、一番の悩みの種となるのが「継承するお墓が2つになってしまう」という問題。1世帯で2つのお墓を継承するということは経済的な負担だけでなく精神的な負担もかかってきます。自分達の代まではなんとかなるにしても、次の代までにはお墓をひとつに整理しておきたいと考えるのも当然の流れででしょう。

2つのお墓をひとつにまとめる場合は、それぞれの霊園・墓地の管理者との話し合いが必要になってきます。例えば、寺院墓地の場合、2つのお墓の宗旨・宗派が異なる場合には、今後は受け入れ側のお寺で祭祀を行うことになりますから法要や戒名(法名)についての誤解がないようにしておきます。中には新たに戒名をいただかなければならないケースがあるかもしれません。

もしどうしても折り合いがつかない場合には、両方のお墓を改葬して、宗旨・宗派問わずの墓地にお墓を建立し、両家墓としてまとめることもひとつの方法です。

最後にお墓の継承に関するQ&Aについて。次ページへ。
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